JR北海道は7月6日に室蘭本線静狩~長万部間を走行中の特急「スーパー北斗18号」(キハ281系)から白煙が発生したトラブルについて、現時点での調査結果を発表している。

特急「スーパー北斗」に使用されるキハ281系

白煙は7両編成の1号車後部デッキ付近から発生。気づいた乗客が非常通報装置のボタンを押し、列車は緊急停止した。エンジン停止後に煙は収まったという。その後の調査により、発煙箇所となった床下の電線スペースにある電線を束ねるゴムチューブとゴム板が焦げていたことが判明した。発煙箇所の周辺には、鉄粉やタンポポの綿毛、ほこりなどがたまっていたという。

このことから、ブレーキ作動時に発生した高温の鉄粉が隙間から電線スペースに入り込み、綿毛やほこりなどに付着してゴム材を焦がしたものと同社は推定。電線は被覆に焦げ跡がある程度で、本体には異常がなかったことから、ショートなどの電気的なトラブルではないと判断した。

対策として、当該車両を含む同型の11両にあった同様の隙間をパテでふさぎ、電線スペース部のほこりなどを除去した。今後も定期検査時に機器室内のほこりの有無を確認し、大量のほこりがあった場合には進入箇所の確認と対策を行うとしている。