産業革新機構(INCJ)とジャパンディスプレイ(JDI)、ソニー、パナソニックの4社は7月31日、有機ELディスプレイパネルの研究開発加速と早期事業化を目的とした新会社「JOLED(ジェイオーレッド)」を設立することを発表した。

JOLEDは2015年1月に発足する予定で、議決権はINJCが75%、JDIが15%、ソニーとパナソニックがともに5%を保有する見込みだ。当初は、ソニーとパナソニックが持つ有機ELの研究開発機能を統合。開発に一定の目処が立った時点で、本格量産に向けてINJCとJDIを追加出資を行い、生産ラインの構築を支援する計画だ。

ソニーが開発した4K対応の56型有機ELテレビ

CEATEC 2013では、それぞれ有機ELテレビを展示していた

JOLEDはソニーとパナソニックが持つ有機ELに関する技術とリソースに、JDIが持つディスプレイ製造技術を融合し、有機ELディスプレイ分野におけるリーディングカンパニーを目指すとしている。当面は中型以上のタブレットやノートPC向け、デジタルサイネージ向けのに製品を開発していき、将来的にはフレキシブルディスプレイ技術などを活用し、新規製品市場を開拓していく。

INCJは法律に基づき設立されたファンド会社で、総額2兆円の投資能力を持つ。財政投融資特別会計により国が2,860億円を、ソニーやパナソニックを含む26社の企業が140億円を出資している。