お忍びでコミコンに参加していたというピーター・ジャクソン監督 (C)BANG Media International

米サンディエゴ市にて現地時間26日に開催されたアメリカ最大のコミックとポップカルチャーの祭典「コミコン インターナショナル サンディエゴ2014」に、大ヒット映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン監督が、変装して来場していたことが明らかになった。

「コミコン」に悪のジェスターの姿で参加したというジャクソン監督は、来場者に気づかれることなく会場内を散策できたことを、デッドラインに明かしている。「僕は自分に秘密の身分を与えたんだ。それで悪のジェスターになったんだ。僕のジェスターの衣装は本当の身分を隠すのにとても成功していたから、何人かに一緒に写真を撮ってくれないかと頼まれたくらいさ。もちろん彼らは気づかずにいたね」

またジャクソン監督は、変装なしで会場を訪れたらファンに囲まれてしまうため、今回の変装が必要であったと振り返っている。「今の僕にはある種の現実があるんだ。6歩以上は歩けないっていうね(笑)。それ以上行くと自分撮り写真を頼まれるだけで、ほかのことは何もできなくなってしまうんだよ。昔はみんな何かにサインしてと頼んだものだし、半分くらいの人たちは緊張して頼めないくらいだったよね。でも今はむしろ攻撃的でさえあって、自分たちのネットのページに載せるためのトロフィーとして扱われている感じなんだ。自分たちの携帯に写真を記録するっていう社会的なクーデターさ。それがすべてを変えたんだ。6歩行ったらもうそれ以上は歩けないんだよ」

また、J・R・R・トールキンの小説『指輪物語』『ホビットの冒険』などを監督を務めてきたジャクソン監督だが、トールキンの死後に発表された『シルマリルの物語』の映画化に対しては悲観的な見解だという。「トールキンの遺産管理団体が映画の権利を所有していて、映画化について一切興味を示していないんだ。それが今の状況だよ。ワーナー・ブラザースが映画化の権利に向けて遺産管理団体へ支払える金額はないんだよ」

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