米Boseは7月25日、Appleが買収で合意しているBeats Electronicsを特許侵害で提訴した。ノイズキャンセレーションに関連した5件のBoseの特許をBeatsが侵害しているとして、損害賠償と販売停止を求めてのことだ。

Boseはデラウェア州連邦地方裁判所と米国債貿易委員会(ITC)の2ヵ所に訴状を提出している。それによると、Boseはノイズキャンセレーションに関連した5件の自社特許をBeatsが不正に利用したと主張、損害賠償と該当製品の米国への輸入禁止を求めた。

問題の特許は米国特許番号6,717,537、8,073,150、8,073,151、8,054,992、8,345,888の5件で、Beatsがヘッドフォン「Beats Studio」と「Beats Studio Wireless」で侵害したとしている。

Boseの提訴の対象の「Beats Studio」と「Beats Studio Wireless」

BeatsはAppleが5月末に買収を発表した高級ヘッドフォンメーカー。収金額は約30億ドルで、現在規制当局の承認待ちの段階にある。Appleは買収発表時、会計年度第4四半期中に買収完了を見込むとしていた。

Boseはサウンドシステムやヘッドフォンを手がけるメーカーで、ノイズキャンセレーション関連技術は1980年代に軍用製品で使われていたが、2000年に入りコンシューマ向けの製品でも利用しているとのことだ。

Boseが米国デラウェア州の地方裁判所に提出した訴状の一部