情報処理推進機構(IPA)は7月25日、2014年第2四半期(4月~6月)のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況および相談受付状況をまとめ、発表した。

発表によると、2014年第2四半期(4月~6月)のウイルス検出数は1万7474個で前期比67%、不正プログラムは7万3741件で前期比62%と大きく減少している。

検出された不正プログラムの第1位はインターネットバンキングのID、パスワード等のログイン情報を窃取する不正プログラム「Bancos」で1万6086個。前四半期の4万1113個から約6割減少しているが、これは前四半期の検出数が突出して多かったためで、依然として高い水準にある。

一方、不正アクセスの届出件数は37件だった。そのうち「なりすまし」が12件で最も多く、他には「DoS」が6件、「不正プログラム埋め込み」は5件の届出があった。

「なりすまし」の届出の内訳は「オンラインショッピング」が4件、「ウェブメール」が4件、「自組織が運用するメール」が3件、「動画サイト」が1件。「動画サイト」の届出がIPAに寄せられたのは今期が初めてだという。

「DoS」の届出では、chargenというサービスを悪用した届出が2件あった。この届出もIPAに初めて寄せられた。これはchargenを運用している組織の設定不備により、悪用されDoS攻撃の踏み台になり他組織への攻撃に加担してしまったものだった。