富山県高岡市・射水市の両市で構成するハイブリッドトラム実走事業実行委員会はこのほど、鉄道総合技術研究所が開発した架線・バッテリーハイブリッドトラム「ハイ!トラム」の万葉線での走行を開始した。

「ハイ!トラム」外観

バッテリー配置状況

「ハイ!トラム」は、車両に搭載したリチウムイオン二次電池と架線のハイブリッド運転が可能な車両。電池と架線の両方から同時にエネルギーを供給、または返還して運転でき、バッテリーフル充電状態から軌道線で25km、鉄道線で50kmの架線レス走行が可能。駅停車中の60秒の急速充電でも、空調最大負荷状態で約4kmの架線レス走行ができるという。

万葉線での走行は8月13日まで。「ハイ!トラム」はこれまで、札幌市電やJR四国予讃線で試験走行を行っているが、今回は道路併用軌道区間と専用線区間の直通走行となるため、両区間での走行エネルギー量や1充電あたりの航続距離についても調べるとしている。