独立行政法人・製品評価技術基盤機構(以下、NITE)は7月24日、スマートフォンなどの充電用コネクタによる事故が平成21年度から平成25年度までの5年間に合計48件の事故情報が寄せられたとして、注意を喚起した。

NITEに、スマートフォンやタブレット型端末の充電やデータ通信に使用されるUSBケーブルと機器との接続端子部分での事故が、平成21年度から平成25年度までの5年間に合計48件の事故情報が寄せられた。

48件の事故の内訳は、軽傷10件、拡大被害25件、製品破損13件となっており、すべての事故において発煙・発熱・発火のいずれかを伴っている。また、周囲の布団などが焼損した事例も報告されており、NITEは火災などの重大事故が発生するおそれがあると、注意を呼びかけている。

年度別 事故発生件数 資料:製品評価技術基盤機構

事故原因で見ると、製品に起因する事故が9件(18.8%)、製品に起因しない事故が24件(50.0%)、原因不明のものが5件(10.4%)、調査中のものが10件(20.8%)と、製品に起因しない事故の発生割合が高い傾向にある。

事故原因区分別 事故件数 資料:製品評価技術基盤機構

NITEは報告された事故のうち、充電用コネクタを使用するにあたり、注意が必要と思われる事故として、「コネクタに力が加わり、コネクタ内部が変形してショートし、異常発熱」「コネクタに力が加わり、コネクタ内部が変形してショートし、異常発熱」「コネクタに液体や異物が侵入したため、コネクタ内部がショートして発熱・発火」の3件を挙げている。

「コネクタに力が加わり、コネクタ内部が変形してショートし、異常発熱」した事故の写真 資料:製品評価技術基盤機構

「コネクタに液体や異物が侵入したため、コネクタ内部がショートして発熱・発火」の事故の写真  資料:製品評価技術基盤機構

NITEは、充電用コネクタによる事故の防止策として、「充電用コネクタは接続の方向を確認して、まっすぐ差し込む」「一度曲がってしまった充電用コネクタは使用しない」「充電用コネクタ内部に液体や異物が入らないよう注意する」の3点を示している。