「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」でグランプリとシネガーアワードの2冠に輝いた映画『さまよう小指』が9月14日から26日まで、東京・テアトル新宿でレイトショー公開されることが決定し22日、メインビジュアルと予告編が公開された。

映画『さまよう小指』のポスター(左:小澤亮太 右:我妻三輪子)

本作は、ヤクザの女を寝取ったせいで小指を詰めた涼介(小澤亮太)と5歳の頃からずっと涼介に付きまとっているストーカーの女の子・桃子(我妻三輪子)の奇想天外なファンタスティック・ラブコメディー。メガホンをとった竹葉リサ監督にとっては、初の長編映画となる。桃子は、涼介の小指をもとにクローンをつくって念願の同棲生活をはじめるも、そのことが涼介本人にばれてしまい…。

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」で注目を集めたほか、「ロッテルダム国際映画祭2014」Bright Future部門に正式出品、「プチョン国際ファンタスティック映画祭2014」に正式出品、「シッチェス・カタロニア国際映画祭2014」NEW VISION部門フィクションコンペティションにノミネートされるなど、海外でも話題に。ゆうばり映画祭で審査員を務めた俳優・斎藤工は「まるで名人落語を聴いているかの如く唯一無二の竹葉ワールドに心酔させられる。見終わった後の喪失感と爽快感が心地よい。この監督…天才かも」と絶賛のコメントを寄せている。

斎藤が「竹葉ワールド」と称したように、その世界観は独特。拾った小指のにおいを確かめながら「見ーつけた!」と喜ぶ桃子の姿など、予告編にはさまざまな奇抜なシーンが収められている。桃子の「私が愛したのはあなたの小指。あなたじゃない」や涼介の「恋のためなら命も作っちゃう。なんでもする。そういう自分勝手なところが大っキライなんだよ!」、クローンの「俺は桃子を守るために生まれてきたんです」という言葉から、小指を巡る奇妙な三角関係がうかがえる。