東京都・赤坂のカナダ大使館 高円宮記念ギャラリーでは、日加修好85周年および現在、カナダが北極評議会の議長国を務めていることを記念して、石川直樹の北極圏の写真を展示する「石川直樹:POLAR」を開催している。開催期間は7月30日まで(土日は休館)、開館時間は10:00~17:30(水曜は20:00まで)。入場無料。

同展は、10代の後半から世界の辺境の地へ旅し、写真を撮りつづけてきた石川直樹が北極圏をとらえた写真作品8点を紹介。2000年、環境問題や人道問題への関心を高めるプレゼンテーションや活動をしながら、9カ月かけて北磁極から南極へ到達する「Pole to Pole 2000 プロジェクト」で北極を訪れて以来、たびたび北極圏の異なる地域に足を運んでいる石川。これまでに発表された写真の中から、氷の山や犬ぞり、人々の暮らしの一端を写した作品などを厳選して展示している。

また今回は、高円宮家が所蔵するイヌイットの彫刻を展示する展覧会「『踊るセイウチ』とイヌイットの彫刻たち - 高円宮コレクションより」とともに展示されている。

なお、石川直樹は1977年東京生まれの写真家。2001年、世界七大陸最高峰登頂の最年少記録を塗りかえる。未知の世界を訪れる一方、人類学、民俗学の領域に関心をもち、行為の経験としての移動、旅をテーマに作品を発表しつづけている。2008年、「NEW DIMENSION」(赤々舎)と「POLAR」(リトルモア)により日本写真協会新人賞および講談社出版文化賞、2011年にはポリネシアの島々の現在とその広がりをとらえた「CORONA」(青土社)により土門拳賞を受賞している。