夫婦が共同作業をしやすい「マルチアイランドキッチン」のイメージ

旭化成ホームズはこのほど、30代子育て共働き世帯に向けての提案を拡充するため、ヘーベルハウスの設備仕様として新たなキッチンの開発をはじめ、夫が家事参加しやすい空間提案を強化した。

夫が家事参加のハードルと感じる要因に着目

今回の取り組みでは、同社の共働き家族研究所と永大産業との共同で、夫も出入りしやすいように回遊性を高めることで夫婦の共同作業をしやすくした「マルチアイランドキッチン」を開発。また、これに洗濯兼室内干しのコンパクトスペース「ランドリーサンルーム」、家族の衣類を一括管理できる「デイリークローゼット」を加えた3アイテムにより、「調理」「洗濯」「衣類管理」について積極的な空間提案を行う。

家事について上手に手伝えないでいる夫「チョイカジパパ」が多いという研究結果(共働き家族研究所「いまどき30代夫の家事参加の実態と意識~25年間の調査を踏まえて~」)をもとに、夫が家事参加のハードルと感じる要因に着目し、住まいのアイテムで共働き夫婦を応援するために開発したという。

夫が家事で困るポイントを改善する3つの提案

「マルチアイランドキッチン」は、夫が調理参加する際に、キッチンの空間や設備について「キッチンに入ると狭い」「コンロ周りの油はねや調理中のにおいがLDに広がる」などの不満を持っていることから提案するもの。

アイランド型のオープンなシンク部分と、食器棚機能を兼ね備えたコンロなどの壁側部分との組み合わせによるキッチンで、アイランド部分は周りを回遊できる。妻と一緒でも夫の出入りがしやすく、またシンクとコンロの位置をずらしたことで、夫婦2人の同時作業もしやすく、大きな作業スペースも確保した。引き出し収納と吊戸棚に食器棚機能を持たせた壁側部分は、コンパクトなスペースの中で大容量の収納を実現した。

(左)一連の洗濯行為が凝縮された「ランドリーサンルーム」のイメージ、(右)様々なシーンの収納を集中させた「デイリークローゼット」のイメージ

「ランドリーサンルーム」は、時間を選ばず洗濯一連の作業を行える空間。独立した2じょう程度のコンパクトな空間の中に、洗濯機スペース・物干しスクリーン・洗濯グッズなどを収める収納を配置し、高窓やルーバースクリーンなど防犯性を考慮した通気アイテムを設置することで、室内で安全に一連の洗濯作業を行える。また、近くに「タタミコーナー」を設ければ、洗濯物の一時置きやたたむためのスペースとして、一連の洗濯行為を更に充実させることができる。

「デイリークローゼット」は、子供の衣類や通学用品などの置き場所がわからなくて困ったという夫の声が多いことから、人別・目的別の収納機能を一カ所に集中させたもの。4~5じょうほどのスペースに、家族全員の衣類を収納できるスペース、帰宅時にぬれた服や再度着るコートなどの一時置きができる「仮置きスペース」、翌日外出する際に身に着ける服や携帯品を配置できる「コーディネートウォール」を一カ所にまとめ、管理しやすくしたとのこと。