東京モノレールは15日、新型車両10000形の試乗会を開催した。試乗会応募に当選した一般参加者も乗車し、羽田空港第2ビル~昭和島間を走行した。

東京モノレールの新型車両10000形

同社17年ぶりの新型車両10000形は6両編成(4M2T)。2000形を基本としつつ、「スマートモノレール」をコンセプトに設計されたという。車体はアルミ合金製で、車体前面は黒、側面はグリーンとスカイブルーが基調のカラーデザインに。モノレール車両では初という最新のLED前照灯・車幅灯も特徴だ。

車内はクロスシートとロングシートを組み合わせ、各車両に1カ所ずつ大型の荷物置場を配置。車両間貫通扉にガラス素材を用い、衝突防止表示に東京モノレールのシンボルマークのほか、富士山・五重塔・盆栽・扇子といった日本を象徴する柄も取り入れた。その他、車両情報制御装置(ATI装置)の導入、VVVFインバータ装置の採用など、安全性や省エネルギー性・環境性の向上にも努めている。

試乗会は羽田空港第2ビル駅13時44分発・15時20分発の2回にわたり実施され、各回150名ずつ、計300名の一般参加者が乗車。約30分かけて羽田空港第2ビル~昭和島間を往復(昭和島駅で約12分間停車)した。東京モノレール取締役技術・企画部長の中島信哉氏は新型車両について、「多言語車内表示やWi-Fiの活用など、海外のお客様も意識して開発が進められました。東京タワーやスカイツリー、レインボーブリッジなどの沿線の景色も楽しめる車内レイアウトで、通勤利用者も乗降しやすいよう配慮された設計となっています」と説明した。

新型車両10000形は7月18日から運行開始。今後は従来車両1000形の置換えとして順次導入を進める。「年間1~2編成ずつ置き換える計画で、東京オリンピック開催(2020年)までに約半数が10000形となる見込み」(中島氏)とのこと。