ダンスではなく「うどん生地踏んでるだけ」…深夜でもセーフ?

 

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なぜダンス営業が風俗営業なのか、ダンスを風俗営業として取り締まる必要があるのか、以前コメントしたように、ダンス営業を取り締まる風営法の規定は以前から問題視されてきました。

そんな風営法によるダンス営業の規制を皮肉って、音楽を聞きながらうどん生地を踏んでいればダンスではなく、それゆえ風営法による規制の対象外であろうということで、テクノ音楽を聞きながらうどん生地を踏むイベント、「テクノうどん」が開かれているようです。

「テクノうどん」は、DJが流すテクノ音楽に合わせて、パックに入ったうどん生地を踏み、終了後には茹でてそのうどんを食べるところまで行っているそうです。

なかなか面白い試みだと思いますが、法律では「テクノうどん」はダンスではなく「うどんを食べる会」であるという主張が成り立つのでしょうか。

■かなりのグレーゾーンだけど…

確かに、うどんを作るのにうどん生地を足で踏むことは一般的に行われる行為であり、また、音楽を聞きながらうどん生地を踏んではいけないという決まりはありません。それゆえ、テクノうどんはダンス営業ではないと判断する余地は十分ありそうです。おまけに、ただ生地を踏むだけではなく踏んだ後のうどんを食べるとこまで行っていれば、ダンスではなく「うどんを食べる会」であるという主張は十分成り立ちうるでしょう。

しかしながら、昨日までクラブでダンスをしていた同じ場所で、しかも通常の営業時間内で、通常のクラブの客によってやられているとなると、うどん生地踏みは単なるカムフラージュであり、実質的にはダンス営業ではないか、という意見も当然出てくるでしょう。

ですので、現時点では違法か合法か判断がつきにくいグレー状態であると思われます。

とはいうものの、そもそも風営法でのダンス営業の規制は問題視されており改正の機運が高まっていること、今年4月には大阪地裁で、ダンス営業をして風営法違反で起訴された男性に対し無罪判決が出たことからすると、警察としてもダンス営業を風営法で取り締まることはなかなか難しいのではないでしょうか。ただでさえ無罪判決が出ているのに、テクノうどんでも無罪判決が出されたら、警察、検察に対して非難の嵐となることは想像に難くありません。

ですので、現時点では、テクノうどんは完全に合法とまでは断定できないものの、警察による摘発の可能性はかなり低い、という状況であると思われます。

クラブの営業は、騒音や振動、酔客による暴力行為、薬物売買等の問題点を指摘する声もありますが、逆に言えばそのような問題点を全て払拭し、健全に営業している業者であれば、私はダンス営業について風営法で規制する必要はないと思っています。

秋の国会ではさらに風営法改正について議論されるようでありますので、どのような結論が出るのか非常に注目されるところです。

*著者:弁護士 山口政貴(神楽坂中央法律事務所。サラリーマン経験後、弁護士に。借金問題や消費者被害等、社会的弱者や消費者側の事件のエキスパート。)


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