アドバンテストは、パワーデバイスの高電圧・大電流テスト向けに、同社のテストシステム「V93000」向け電源モジュール「PVI8」を発表した。

同電源モジュールを活用することで、「V93000」はエンベデッド・パワーICのテストに必要な電力供給が可能になるほか、多数のアナログ、デジタル・チャンネルにより多数個同時測定を実現できるようになる。

同電源モジュールは、8本のフローティング・チャンネルと4象限動作により、1チャンネルあたり最大+80V/-80V、±10Aの電圧・電流を供給することが可能。また、8本のチャンネルを接続することで、被測定デバイスのハイパワー・ストレステストを±80Aで行うことが可能となる。さらに、高電圧電源のテストには+160V/-160V、±10Aまで対応することができるという。

加えて、測定レンジは印加レンジから独立しているため、レンジ切り替えにおける電圧や電流のスパイク、出力低下、ラッチ・アップやデバイスへのダメージといったリスクが生じないほか、自動パターン制御運転により、テスト・システムのCPUとの交信を不要とし、テストタイムの短縮が可能で、パターン制御による安定した実行速度と、被測定デバイスの温度上昇を防ぐための短パルスの採用により、高度な測定精度も実現しているという。

このほか、各VIチャンネルは、テスト・プロセッサと56MBのメモリを備えており、これにより16ビットAWG(arbitrary wave form)やパターン制御デジタイザを効率的に活用することができるほか、大容量メモリにより、プログラム実行中に波形リロードが不要となるため、1つのパターン・シーケンスで複数のテストを行うことも可能となっている。