米Applied Materials(AMAT)は6月30日(米国時間)、サブ2XnmノードのFinFETや3D NANDの製造に対応した中電流イオン注入装置「Applied Varian VIISta 900 3D」を発表した。

同装置は、プレシジョンマテリアルズエンジニアリング(精密材料技術)のイノベーションを駆使し、ハイレベルな制御を実現しており、複雑化する高性能・高密度3Dデバイスに必要な性能の向上、バラつきの抑制、歩留まりの改善をもたらすという。具体的には、ビーム角の精度を高め、正確なビーム形状を実現するとともに、ドーズ量と均一性の高度な制御を可能にし、高いプロセス再現性とデバイス性能の最適化をもたらす。さらに、独自の高温イオン注入技術と3段マグネット構造が欠陥の発生を最小限に抑え、歩留まりを高める。これらの機能を組み合わせることで、複雑な3Dデバイスの製造に求められる精密なイオン注入を実現することができる。

また、新技術のSuperScan 3は、「VIISta 900 3D」独自のビーム形状制御機能を利用してウェハのドーズパターンを自在に変化させるもので、ほぼあらゆるパターンに対応して正確にイオン注入を行うことができるのに加え、イオン注入以外のプロセスに起因するバラつきを補正し、3Dデバイスの性能と歩留まりを改善する。さらに、生産性の向上と高いスループットの実現により、COO(Cost Of Ownership)が軽減されるとする。

この他、FinFETや3D NANDデバイスの製造に対応した最先端の機能に加え、精度や汚染の低減でも優れているため、モバイルコンピューティングで利用が広まっているCMOSイメージセンサのフォトダイオード層やロジック層のドーピングにも最適なソリューションとなるとしている。

サブ2XnmノードのFinFETや3D NANDの製造に対応した中電流イオン注入装置「Applied Varian VIISta 900 3D」