独ライプツィヒで開催されている「International Supercomputing Conference(2014 国際スーパーコンピュータ会議)」において6月23日(独時間)、スーパーコンピュータ(スパコン)処理能力ランキング「TOP500」の2014年6月版が発表された。

43回目となる今回は、中国National University of Defense Technologyの「Tianhe-2(Milky Way-2/天河2号)」が、前回、前々回に続き、3回連続で1位を獲得した。ただし演算性能は、前回同様33.8627PFlopsで、上位9システムが前回の発表(2013年11月版)から変動がなく、日本の「京」は10.51PFlopsで4位となっている。

10位は、前回は独Leibniz Rechenzentrumの「SuperMUC」が2.897PFlopsでラインクインしていたが、今回は米国政府機関系(機関名の詳細は非公開)のCray製のスパコンが3.143PFlopsで、そして11位にイタリアEniの「HPC2」が3.003PFlopsとなり、SuperMUCは12位に後退している。

TOP500のシステムトータルの性能は274PFlopsで、前回から24PFlos、前々回から51PFlops向上した。また、1PFlops超えのシステムは500システム中37システムで、前回の31システムから6システム増加した。さらに、62システムがなんらかのアクセラレータ/コプロセッサを用いており、その内の44システムがNVIDIAのGPUコンピューティング、17システムがIntel Xeon Phi、2システムがATI Radeonとなっており、アクセラレータコアは平均78.127コアとなっている。

国別でみると、米国が前回から32システム減となったものの233システムでトップ。次いで中国が13システム増の76システムとなり、そのほか、英国が30システム、フランスが27システム、ドイツが23システムで、日本は30システムとなっている。なお、日本勢の1PFlops超えシステムは、4位の京コンピュータのほか、13位に東京工業大学の「TSUBAME2.5」が2.785PFlops(前回11位)で、30位に国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の「Helios」が1.237PFlops(前回24位)で、36位に東京大学情報基盤センターの「Oakleaf-FX」が1.043PFlos(前回30位)で、九州大学の「QUARETTO」が1.018PFlopsでそれぞれランクインしている。

中国National University of Defense Technologyの「Tianhe-2(Milky Way-2/天河2号)」の外観

2014年6月に発表された第43回 TOP500の上位15システム