ファストフードにもお国柄が表れる

世界でも屈指の外食産業文化を誇る日本。同じようにグルメにかけては世界屈指の文化を持つと称されるフランス人は、ハンバーガーショップや牛丼屋、低価格な定食屋など日本のファストフードをどう思っているのだろうか。そこで今回、日本通のフランス人に聞いてみた。

「全てのメニューが同じに見える」

まずは、日本独自のメニューである牛丼屋。「フランスから来た家族や友達はみんな"吉野家の牛丼"が大好き! ごはんの上に乗ってる少し甘い肉と玉ねぎが最高だと思います」と大絶賛の一方で、次のような声も。「吉野家は慣れてくると、全てのメニューが同じに見える。数カ月で飽きた。牛丼自体、好きじゃなくなったかも」。

もしかしたら、フランス人にとって牛丼はたまに食べたいもので、毎日は食べられないメニューなのかもしれない。日本人にしても、三食毎日バゲット(フランスパン)のようなフレンチだと、同じように抵抗を感じてくるのかも。

日本のファストフードはコスパが高い

また、ハンバーガーショップやピザ屋など、外国文化のファストフードについてうかがったところ、「日本のファストフードは大抵安くて、サービスが良く、味はまあまあ」などとおおむね好評。「安いんです。フランスではそんな値段では食べられません」と、安い割にそこそこおいしいという、コストパフォーマンスの高さに評価の声が相次いだ。

フランスでは、外食費には20%の消費税が課税されており、同じマクドナルドでも少し割高に感じる。安くてもおいしく食べられる日本のファストフードは魅力的なのもうなずける。

マクドナルドにマヨネーズがない!

反面、不服に感じている点としては次のような声が挙がった。 「量がとても少ない」 「フランスで食べない食材が使用されているメニュー。例えば、ピザハットのタコ入りピザ。タコ=タコスだと思っていたらシーフードのタコが入っていて驚きで手が止まった!」 「サービスがいい日本のマクドナルドだが、マヨネーズがない! フランスのように、フライドポテトは最初から塩なしにしてほしい。ペリエみたいな炭酸水もほしい」

外資系のファストフード店は、どうしても自国のものと比べがち。フランスにはなくて日本にはあるもの、またその逆にも気付いてしまい、何かが足りないと感じてしまうのは当然である。

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