東京を中心とした最新の都市生活事情を研究する「GOOD DISTANCE研究会」はこのほど、「通勤距離とライフスタイルに関する意識・実態調査」の結果を発表した。同調査は5月23日~25日、20 代~50代の男女計416名を対象に実施したもの。

「理想の父親像」、1位、3位、4位は家族に関すること

理想の父親は「家族思い」「仕事を頑張る」

「理想の父親像」について尋ねたところ、1位は「家族思いであること」(80.3%)だった。以下「仕事を頑張っていること」(73.1%)、「家族との時間や家にいる時間を大切にしていること」(66.6%)、「妻をしっかりと支えていること」(57.9%)と続き、"家族"との関係を重視するものが多数を占めるという結果が出た。

家族サービスをしてくれる夫が多いのは「通勤時間40分以上60分未満」

通勤時間が60分以上になると、家族サービスは手薄になる

続いて「夫の通勤時間とそれに関する妻の印象」について尋ねたところ、通勤時間が「40分以上60分未満」の夫を持つ妻の60.7%が「夫が家族サービスをしてくれる」と回答し1位となった。60分以上になると、通勤時間が長いほど、家族サービスをしてくれる実感は減っていった(区分は「10分未満」「10分以上40分未満」「40分以上60分未満」「60分以上90分未満」「90分以上」)。

「通勤時間が40分以上60分未満」だと、配偶者や子どもとの心理的な距離は近くなる

配偶者との心理的な距離感は、ほどよい通勤時間がある方が近い

「交流のある家族や友人に感じてる心理的な距離感」について、「最も近い」と感じる場合を「1」、「最も遠い」と感じる場合を「10」の10段階で回答してもらった結果、「配偶者との距離」を最も近く感じている割合が高いのは、通勤時間「40分以上~60分未満」の区分の人だった。

子どもとの距離感は「通勤していない/働いていない」がもっとも近い

子どもとの距離感は「通勤はしていない/働いていない」区分の人たちが最も距離を近く感じているものの、通勤をしている人の中では、「通勤時間40分以上60分未満」の人が、「1」を選んだ割合が高かった。

通勤時間「40分以上60分未満」がオンオフのリセットができる"ちょうどいい距離感"

「通勤時間40分以上60分未満」の人の半数以上が"ちょうどよい距離感"と考えている

「通勤にかかる時間」とそれに対する印象を尋ねたところ、通勤時間が「40分以上60分未満」の人のうち、「ちょうどいい」という印象を持つ人は53.4%と過半数を超えた。その理由としては「仕事を持ち帰らない」(43.1%)が最も多かった。また、通勤時間が「40分以上60分未満」で「オン・オフの切り替えができている」という実感がある人は70%を超えた。

通勤時間が"ほどよい距離"の人は時間を有効活用している

「通勤時間」と、それに対する「充実度」についても調査したところ、通勤時間が短いほど「充実度」は高いという結果が出た。対して「通勤時間の位置づけ」という価値を尋ねると、通勤時間が「40分以上60分未満」の人は「仕事のための準備」(35.1%)や「読書」(27.7%)と回答し、自分を高める時間として有効活用してることがわかった。通勤時間が短い人は「勤め先に行くための手段でしかない」と回答した割合が高く、また90分以上の人は「睡眠」にあてるとの回答が多かった。