テクトロニクス社は6月16日、HDMI 2.0規格用の完全自動コンプライアンステスト/デバッグソリューションのMOI(Method of Implementation:試験手順書)が、HDMIフォーラムに承認されたと発表した。

HDMI 1.4a/b規格を継承するHDMI 2.0は、既存のケーブルを使用しながら、ウルトラHD/4Kテレビの帯域要件に対応するように設計されている。周波数帯域が18Gbpsまで拡張された他、32のオーディオチャネル、マルチユーザーに対するビデオとオーディオストリームの同時配信などの機能が追加されている。HDMIの従来のバージョンと同様、仕様への対応を確実にするためには、コンプライアンス/デバッグのテストソリューションが重要になる。

同社のソリューションは、HDMI 2.0のトランスミッタ/レシーバの電気PHY(物理層)テストを包括的にカバーしており、メーカー間における一貫性のあるインターオペラビリティ(相互運用性)を確保している。具体的には、トランスミッタテストでは新しい自動フレームワークを、レシーバテストではダイレクトシンセシスによるアプローチを採用することで、テストセットアップにおける複雑さを軽減している。これにより、ケーブルエミュレータやノイズストレッサなどの外付機器が不要になる。さらに、任意波形ジェネレータ「AWG70000」シリーズを使用すると、ダイレクトシンセシスにより、規定のレシーバテスト信号や障害を自動的に作成可能なため、テストセットアップ時間が短縮でき、追加の機器に要するコストも抑えられる。

テクトロニクスのHDMI 2.0に対応したコンプライアンステスト/デバッグサポートの画面