日本科学未来館は25日より、常設展「アンドロイド ― 人間って、なんだ?」を公開する。

6月25日、常設展「アンドロイド ― 人間って、なんだ?」を公開

「コドモロイド」「オトナロイド」「テレノイド」の3体を公開

同展は、世界最先端の「アンドロイド(人間酷似型ロボット)」を体験できる常設展。

アンドロイドは、見かけも動きも人間に酷似したロボットのことで、特殊シリコンでつくられた柔らかな肌や、人工筋肉がつくりだすなめらかな動きなど、私たちの想像を超えるスピードで人間に近づいているという。

もしアンドロイドが人間と同じように話し、生活できるようになったら、アンドロイドはいずれ人間と見分けがつかなくなるかもしれない。その時、人間は何をもって「人間」と呼べるのか。そもそも人間とは、いったい何だろうか。「アンドロイドをつくる」というプロセスは、「人間らしさとは何か」を理解する行為ともいえる。

今回お披露目となるのは、新規に開発された子供型アンドロイド「コドモロイド」と成人女性型のアンドロイド「オトナロイド」、そして人間の特徴を極限までそぎ落としてデザインされたアンドロイド「テレノイド」の3体。総合監修は、「人間とは何か」をテーマに研究を進めるアンドロイド研究の第一人者、石黒浩氏が担当している。

左から「コドモロイド」、「オトナロイド」、「テレノイド」

「コドモロイド」は、人間の子供の見た目をした遠隔操作型アンドロイド。24時間365日、世界中のニュースを複数の声色や言語で読むなど、人間のアナウンサーにはない可能性を秘めたアンドロイド・アナウンサーとなる。

「オトナロイド」は、成人女性の見た目をした遠隔操作型アンドロイド。ロボットの科学コミュニケーターとして未来館に"採用"される。ここではオトナロイドと対話することと、操作することの2つを体験することができる。

「テレノイド」は、コミュニケーションにおいて「必要最小限の人間らしさとはなにか」を追求した、ミニマルタイプの遠隔操作型アンドロイド。触れあいながら対話することと、操作することの2つの体験ができる。「オトナロイド」に比べ、体形や顔つきといった特定の人物の要素を極力そぎ落としてデザインされている。

「コドモロイド」は世界初のアンドロイド・アナウンサーとして、「オトナロイド」は未来館のアンドロイド・科学コミュニケーターとして、それぞれ人間の仕事に挑戦していく。ロボットを通してあらためて「人間」という存在を照らし出す場であるとともに、来場者がアンドロイドとの対話や操作の体験ができる、世界的にもユニークな展示となるという。

公開日は、6月25日。場所は、日本科学未来館 3階 常設展「未来をつくる」(東京都江東区青海2-3-6)。開館時間は、10時~17時(入館は閉館時間30分前まで)。入場料は、大人620円、18歳以下210円(税込)。

※「コドモロイド」「オトナロイド」は国際電気通信基礎技術研究所と電通の登録商標。「テレノイド」は国際電気通信基礎技術研究所の登録商標。