GEヘルスケアは、1本のプローブの両端に深部臓器と表在臓器のそれぞれを描出できる2つの探触子を搭載した2 in 1方式プローブ採用のポケット型超音波診断装置「Vscan Dual Probe」の販売を開始したと発表した。

同製品は、救急や在宅診療をはじめとする多くの医療現場で利用されているポケット型超音波診断装置「Vscan 1.2」の上位機種で、表在臓器の描出が可能なプローブが欲しいというニーズに対応することを目指して開発されたもの。

2つの探触子を1本のプローブに収めるために、高級機で採用されている4Dプローブの技術を応用したほか、新素材の活用など、さまざまな技術革新を採用することで、全体で436gを実現したとするほか、本体のコントロールパネルで2つの探触子を簡単に切り替えることを可能とするなどの工夫が施されている。

また、デュアルプローブの表在用には、高周波電子リニアプローブ(3.4~8.0MHz)を採用。これにより、表在血管や前立腺、甲状腺、肺エコー(気胸)などの描出が可能になり、これまでVscanが利用されてこなかった診療科でも適応が可能になったという。

さらに、ディスプレイサイズは従来機同様の3.5型を採用しており、頚部や四肢血管など皮膚表面から2~3cmの深さの臓器を描出することが可能となっている。

なお、データの保存・記録はmicroSD/SDHC(最大32GB)にて行われ、バッテリーの持続時間は約60分となっている。価格は98万円(税別)で、同社では初年度500台の販売を目指すとしている。

「Vscan Dual Probe」