宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5月26日、2013年秋ころより3度目の搭載機器の電力をシャットダウンする「冬眠モード」に入っていた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(Interplanetary Kite-craft Accelerated by Radiation Of the Sun:イカロス)」が冬眠明けの状態にあることを確認したと発表した。

2010年5月に打ち上げられたIKAROSは、これまでにも2度、冬眠モードに入っており、今回が3度目の冬眠モード明けとなる。運用チームが、5月22日にIKAROSからの電波を受信することに成功したことでわかった。現在、IKAROSと地球の距離は約2億3000万kmあり、6月ころまで状態確認のためのデータ取得を行い、解析作業を進める予定だという。

なお、現在のIKAROSは太陽の周りを約10カ月で公転している状態で、そのうち7カ月間は太陽電池による発生電力不足による冬眠モードとなり、残りの3カ月が目覚めている期間となっている。

IKAROSの分離カメラ(DCAM2)が撮像したソーラー電力セイル展開の様子 (C)JAXA