1位を受賞した資生堂 執行役員社長 魚谷雅彦氏

日経BP社は5月23日、2014年の「女性が活躍する会社ベスト100」贈賞式を行った。同賞は、国内企業4183社を対象に「企業の女性活用度調査」として実施。回答を得た499社の中から、「管理職登用度」「ワークライフバランス度」「女性活用度」「男女均等度」の4部門の偏差値をもとに、順位を算出した。1位は、2013年の調査で第2位を入賞した資生堂。トップ10には、ANA(6位)、イオン(9位)などが入賞した。

介護・育児との両立支援制度が評価

第1位を受賞した化粧品メーカーの資生堂は、正社員の78.3%、管理職の26.8%が女性だという。このたびの調査では、仕事と育児の両立にとどまらず、男女ともに育児や介護をしながらキャリアアップを目指す育成支援制度などが評価された。同社 執行役員社長 魚谷雅彦氏は贈賞式のスピーチで「経営戦略に関わる部門に、人間的魅力のある女性が求められている」と述べ、管理職や経営層への女性登用の重要性を訴えた。

第2位の住友生命保険は、2013年より女性総合職へ個別キャリア研修などを行う「スミセイなでしこ計画」を開始。女性管理職候補者の育成を目指している。同社 代表取締役社長 橋本雅博氏によると「女性が将来のキャリアイメージを描けるような環境作りに励んでいる」とのこと。

第3位の日本IBMは、部長職以上の女性を役員に育てることをミッションに掲げ、「スポンサーシップ制度」を実施している。同社 執行役員 志済聡子氏は「ダイバーシティは、(IBMの)成長戦略の一つであり、日本IBMも女性活用という形で取り組んできた」と活動を紹介した。

第2位の住友生命保険 代表取締役社長 橋本雅博氏

第3位の日本IBM 執行役員 志済聡子氏

日経ウーマンは今回の結果について、26年前の調査開始時とランクイン企業の顔ぶれが大きく変化している点に触れ、「働く女性の活躍の場が広がった」と評価。また安倍内閣による成長戦略にとの関連性について「女性の活躍促進は日本の経済成長の鍵であり、活躍の場をより広げていく必要がある」と分析している。