イタリアのアウトモビリ・ランボルギーニは、最新スーパースポーツカー「ウラカン」の警察用モデル「ウラカン LP 610-4 ポリツィア」をイタリア国家警察に寄贈したと発表した。従来の「ガヤルド」の警察用モデルに代わり、事故防止、犯罪防止に従事する。

「ウラカン LP 610-4 ポリツィア」

同車はローマのイタリア国家警察ポリスカー博物館で行われた式典にて、アウトモビリ・ランボルギーニ社長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏からイタリア国家警察長官アレッサンドロ・パンサ氏へ引き渡された。

イタリア警察では、2004年と2008年に「ガヤルド」が配備されており、「ウラカン」はこれに代わるもの。「ガヤルド」は通常の警察業務に使用され、ローマ警察の車両は14万kmを走行したという。2009年から2014年まで使用された別の「ガヤルド」は、パトロール任務や救急医療輸送任務に従事し、11万km以上を走行している。いずれも通常の修理点検以外、大きな修理が必要になったことはないという。

新しい「ウラカン」警察用モデルでは、犯罪の証拠をただちに記録できる最新の映像機器が搭載されている。無線データ伝送を介してリアルタイムで管轄の警察署へ画像を転送でき、転送先ではビデオを保存するとともに自動ナンバープレート解析に使用できる。こうした最新設備だけでなく、ガン・ホルスター、警察の無線機器、「パレッタ」といった昔ながらの警察の備品も数多く搭載。ちなみに「パレッタ」とは、伝統的な手持ち式の「停止」札で、自動車運転者や交通違反者に車を停めるよう促す目的で使用される。

ランボルギーニの警察用車両は緊急の医療用移動の際にもたびたび使用されるため、ドナー臓器を安全に移送できるように、車両前方のラゲッジ・コンパートメントに特別仕様の冷蔵システムも搭載されている。