Millward Brownは20日、2014年版の世界企業ブランド価値ランキング「2014 BrandZ Top 100 Most Valuable Global Brand」を発表した。過去3年間1位を維持してきたAppleを抑えて、Google(前回2位)が4年ぶりに首位に返り咲いた。日本企業のトップは26位のトヨタ自動車。ホンダ(70位)、日産自動車(90位)がランクインした。またトップ100入りには達しなかったものの、ユニクロが前年度から58%増の躍進を遂げた。

Googleのブランド価値は、前年度比40%増の1588億4300万ドル。Google Glassの開発、AIへの投資、自動車などにAndroidプラットフォームを広げるパートナーシップの開拓など、人々の生活や社会を変えようとする革新性がブランド価値を引き上げたという。対照的にAppleは「コンシューマ向けテクノロジーを変革できなくなったという認識が広がっている」という理由で、前年度から20%減 (1478億8000万ドル)だった。3位がIBM(1075億4100万ドル、4%減)、4位がMicrosoft (901億8500万ドル、29%増)と、4位までをテクノロジー企業が占める。Amazon(642億5500万ドル、10位)が小売企業として初めてトップ10入りを果たしたが、同社もテクノロジー企業の1つに数えられる。

上位100社のブランド価値は2兆9000億ドル、前年度比12%増で「回復から成長へのシフトを示す増加」と指摘されている。

カテゴリー全体が16%増だったテクノロジー企業の中で、特にソーシャルサービスを提供する企業の向上が目立った。今回のランキングで伸び率が最も大きかったのは中国のTencent (騰訊)。前年度比97%増の536億1500万ドルで14位に食い込んだ。Facebookが68%増、357億4000万ドルで21位。そしてTwitterが71位に、LinkedInが78位に初めてランクインした。「生活の共有」というスタイルは、テクノロジー企業に限らず、ブランド価値の向上につながり始めている。例えば、アパレル分野において、エクササイズやアクティビティを共有するサービス「Nike+」を展開するNikeがトップになっている。

カテゴリー別で最も伸びたのは前年度比29%増のアパレル。ユニクロが58%増、Nikeが55%増、Adidasが47%増だった。ユニクロ(73億300万ドル)は、小規模な顧客の売上が大きな割合を占める点が評価された。「リピーターは不定期な顧客よりも大きな価値があり、それはブランド価値の分析において重要なポイントだ」という。

日本企業3社がランクインした自動車は前年度比17%増で、カテゴリー別の伸びで2位だった。トヨタは21%増で295億9800万ドル。円安、日本経済の改善、米国の自動車市場の回復、欧州におけるハイブリッド車の伸びなどが追い風になった。