東芝は5月19日、画像認識用LSI「Visconti2」シリーズの新製品として、小型かつ低消費電力で、小型カメラモジュールへの実装が可能な「TMPV7502XBG」を発表した。

同製品は、車の電子ミラーやバックモニタのカメラ画像から歩行者や車両の存在を認識し、運転者に知らせる運転支援システムへの応用が可能。また、道路や交差点などの安全・防犯監視のためのカメラ画像から異常を検知して警報を出すシステムや、室内やビル内の人の位置や人数、動作を認識して空調や照明の最適化を図るシステムなど、スマートコミュニティにおける幅広い用途に適した画像認識用LSIとなっている。

具体的には、小型カメラモジュールへの実装を可能とするために、ビデオ入力インタフェースを1チャネル(単眼用)にして回路構成を最適化し、複数の人や車両の同時検知が可能な画像認識性能を有したまま0.6W(Typ.)の低消費電力を実現した他、パッケージに11mm角の324ピンBGA(0.5mmピッチ)を採用し小型化を図っている。

また、画像特徴を用いた高精度な検出技術のCoHOG(輝度勾配方向共起ヒストグラム)をハードウェア化して搭載することで、高精度な検出を高速に実行できる。さらに、人物認識に適した画像処理アクセラレータ群を搭載しており、明るさの変化の影響を受けにくく優れた画像認識性能を発揮するという。

なお、サンプル価格は3500円。すでにサンプル出荷を開始しており、量産出荷は11月を予定している。

小型かつ低消費電力で、小型カメラモジュールへの実装が可能な画像認識用LSI「TMPV7502XBG」