5月17日よりイベント上映がスタートするアニメーション作品『機動戦士ガンダムUC episode 7「虹の彼方に」』の前夜祭が16日、東京・新宿ピカデリーで行われ、ストーリー担当の福井晴敏氏、古橋一浩監督、脚本のむとうやすゆき氏、サンライズの小形尚弘プロデューサーが登壇した。

『機動戦士ガンダムUC episode 7「虹の彼方に」』の前夜祭は、東京、大阪、名古屋の3会場で開催

前夜祭は、東京のほかに大阪、名古屋で開催。ここ新宿ピカデリーでは、22時からの第1回の上映に続き、一夜のうちに全11回が上映される一大イベントとなる。チケットは、劇場限定版のBlu-rayやプログラム、劇場限定ガンプラなどの特典が付いて15,800円と高額に設定されていたものの、用意されていた2,700席分のチケットはすべて完売している。

舞台あいさつに登壇した福井氏は「朝から、日本で一番初めに目にしていただくと皆さんの前であいさつしようと思っていたんですが、会場に入ったら名古屋のほうが先に上映すると聞きまして……」と苦笑い。続く古橋監督は「長いことお待たせしてしまい、皆さんの期待値が上がってしまっているので……」と弱気な姿勢だったが、小形プロデューサーから「そんな! これから見るのにテンションをさげないでくださいよ!」とツッコミが入る一幕も。

左から、福井晴敏氏、古橋一浩監督、むとうやすゆき氏、小形尚弘プロデューサー

ついに完成した『episode7』について、むとう氏は脚本が仕上がった次期を「たしか、2011年の暑い時期だったと思います。ずいぶん昔のことなのではっきりと覚えていないんですよ」と遠い目をしながら回想。古橋監督は、製作まっただ中の2013年1月半ばに胆管結石で入院した際に、小形プロデューサーから「抜本治療するには手術が必要で、かなり時間がかかる」と相談すると、小形プロデューサーから「辞めてください」と、手術を止められたエピソードも披露していた。

福井氏は、完成した『episode7』を観て「完全に思ったとおりにできたのは間違いないです。最初観た時は、これで良かったのかわからなかったですが、2回、3回と見ているうちに伝わるものがあると思います。これまで私も経験したことがない経験をしました」と感慨深げ。また、冒頭25分には、宇宙世紀の歴史を一気に振り返る『episode EX「百年の孤独」』が流れるが、福井氏は「これだけでも120分くらいに感じます」と出来栄えに手応えを感じているようだった。

最後に、福井氏から「これまで、公開前にライブなどを行ってきましたが、今回は終わった後に行います。まずは、7月に澤野弘之さんによるオーケストコンサートがあります。そして『赤の肖像~シャア、そしてフロンタルへ~』を行ったので、白の肖像も行わなくては……ということで、企画中です。この他にもいろいろと企画をしているので、こちらはおいおい発表していきます」と、『ガンダムUC』の世界がまだまだ続くことを予感させ、前夜祭の舞台あいさつを締めくくった。

ちなみに、会場となった新宿ピカデリーには、フル・フロンタル役を演じた池田秀一が待ち望んでいた「フル・フロンタル専用オーリス」や「貴婦人と一角獣」のタペストリーや劇中に登場するさまざまな団体のロゴのタペストリー、『ガンダムUC』の前7エピソードの告知パネルなどが展示されている。

(C)創通・サンライズ