東京都・新宿のBギャラリーでは、六代目歌川国政を襲名後に独立した浮世絵師 石川真澄の個展「深世界奇譚」を開催している。開催期間は6月3日まで、開催時間は11:00~20:00。入場無料。

同展は、"深層心理内における不可思議な物語"という意味の「深世界奇譚(しんせかいきたん)」と題されており、石川が幼少期に体験した記憶をたどっていく中で、現在まで影響を及ぼしている個人的な出来事をテーマにした浮世絵を展示、販売している。その作品は、現代社会と生活者たちへの風刺を交えながら、ユニークな視点と豊かな表現力をもって描き出されている。

また、5月24日には、タレント・工業デザイナー・怪談家の稲川淳二をゲストに迎えてアーティストトークを開催する(16:00~17:30、先着30名、要予約)。なお、石川真澄は1978年東京生まれの浮世絵師。高校生の時に見た歌川国芳の「相馬の古内裏」に衝撃を受け、2000年より六代目歌川豊国に師事。まもなく六代が他界したため、独学で浮世絵を学び、六代目歌川国政を襲名後、独立。2007年、写楽を題材にした映画「宮城野」のための浮世絵制作を担当。現在は展覧会を中心に、広告の世界でも活躍の場を広げている。