米アドビ システムズは14日、デジタルマーケティングソリューション「Adobe Marketing Cloud」のデータと分析の基盤である「Adobe Analytics」の最新版を発表した。「Adobe Analytics」最新版の提供開始は2014年中旬を予定。

「Adobe Analytics」

「Adobe Analytics」最新版において追加された機能として、最先端の高度なセグメントビルダーを通じ、オーディエンス(顧客)セグメントをより短時間で発見、作成、プレビュー、管理することができるよう「統合セグメントビルダー」が挙げられる。オーディエンスのセグメントは、性別や地域、平均注文額など、主要な変動要因をドラッグ&ドロップすることで、簡単に作成可能。セグメントを作成すると、Adobe Marketing CloudのコアサービスであるMaster Marketing Profileを通じ、ソリューション全体で共有することが可能となり、複数のワークフローを横断する形でキャンペーンのカスタム化を行うことができる。

また、モバイルアプリのダウンロードとキャンペーンを関連付けて、アプリ内で取られた行動に基づき効果を測定することも可能となった。測定対象となる情報は、アプリの使用開始の経緯、アプリ内でのユーザーとのエンゲージメント(関係性)、ソーシャルメディア経由でのアプリコンテンツの共有方法、商品の購入に関するものなどで、これにより、アプリユーザーのライフタイムバリュー(生涯価値)について深いインサイトを得ることが可能となった。

そのほか、今回のバージョンより、Apple iBeaconへの対応が実施された。スポーツ競技場や小売店など、外部に置かれたiBeaconに接続しているモバイルアプリを対象として、ユーザーのエンゲージメントの測定・対応を実現したのは、モバイルプロバイダとしては同社が初めて。Apple iBeaconの分析機能を使用することで、買い物中や展示会フロアへの訪問など、一般消費者がiBeaconへの接続環境を移動する際に、各ユーザーに合わせたコンテンツをモバイルデバイスに配信できる。これにより、マーケターがデータドリブンで的確な意思決定を実現し、マーケティング支出からのリターンを拡大できるよう支援する。