アドバンテストは5月14日、テラヘルツパワーメータ「TAS5500」を発表した。

テラヘルツパワーメータは、テラヘルツ電磁波の強さを測定する基本量計測器である。同製品は、テラヘルツ波が物質に吸収される際に発生する熱を感知し、入力パワーに換算するパワーメータで、赤外線のパワー標準を基に、テラヘルツ解析装置の開発で蓄積した波長ごとの吸収率データを加味することで、テラヘルツ帯域において±8%以内の測定確度を実現した。同製品により、高性能テラヘルツ光源やテラヘルツ通信技術の開発など、テラヘルツパワー値の把握が欠かせない分野の研究・開発が加速するとしている。

テラヘルツ波帯域では、波長やパワーの基準となる国家標準がまだ整備されておらず、測定値の精度や信頼性の確保が課題となっていた。「TAS5500」は、テラヘルツ波基本量計測のスタンダード器として、テラヘルツ研究・開発を厚くサポートするという。

なお、価格は180万円。6月より出荷開始の予定。

テラヘルツパワーメータ「TAS5500」