パイオニアとメモリーテックは5月13日、光ディスクの片面に256GBの容量を有する「データアーカイブ用大容量光ディスク」を共同で開発したと発表した。

データアーカイブ用大容量光ディスクは、ガイド層分離型多層ディスク構造従来型光ディスクの記録層内にある案内溝(トラック)を廃し、別途案内溝専用のガイド層を設ける「ガイド層分離型多層ディスク構造」にすることで、ディスクの構造を簡素化。これにより、ディスク容量の拡大に不可欠な記録層の積層が容易になり、ディスク製造コストの低減と製造歩留まりの向上も実現する。光ディスクの片面に記録層を8層積層することで、256GBの大容量を実現。また、両面化技術を用いることで、1枚の光ディスクに最大512GBの記録容量を確保することも可能だという。

「ガイド層分離型ディスク構造」

「従来型ディスク構造」

また、本ディスクに対応した記録装置で記録した光ディスクは、最大で4倍速のブルーレイディスクドライブで再生できるなど、既存フォーマットとの親和性にも優れている。

光学パラメータ/ディスク仕様

パイオニアとメモリーテックは、本技術を用いて片面10層のサンプルディスクの試作にも成功。既存の信号処理技術を流用することで、記録ドライブ装置を変更すること無く、両面で720GBの容量も実現できることを確認しているという。さらに、新たな信号処理方式を用いて1層あたりの記録容量を増やし、12層以上積層することで、1TB以上の大容量も実現可能と考えているという。