ソニーは5月1日、2013年度連結業績(2013年4月1日~2014年3月31日)見通しの修正を発表した。これにより、営業利益は800億円から260億円へ、最終損益は△1,100億円から△1,300億円へ、それぞれ下方修正された。

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今回の見通しでは、売上高及び営業収入が77,700億円となり、2月に発表された77,000億円からわずかに増加する(+0.9%)。しかし、PC事業の収束に関する約300億円の追加費用計上や、海外のディスク製造事業における約250億円の減損損失計上が、営業利益を圧迫する見通しとなった。

PC事業に関しては、2月に日本産業パートナーズへの事業譲渡を発表。これに伴い2013年度及び2014年度のPC販売が想定を下回ったことで、手元部品の評価減や発注済みの部品に対する仕入先への補償計上が見込まれるとのことだ。

また、ディスク製造事業の減損損失は、主に欧州でディスクメディアの需要が想定以上に縮小したことに起因。長期性資産の投資額を回収するために十分な将来キャッシュ・フローを得ることができないと判断されたため、減損損失を計上することになった。同様の理由により、ディスク製造事業全体の事業価値が減少したことで、営業権の減損も見込まれる。

最終損益(「当社株主に帰属する当期純損失」という)は、税金費用の戻し入れによるプラス効果があったものの、営業利益が下方修正されたことで1,100億円の損失(△)から1,300億円の損失へと下方修正された。

5月時点(今回)の見通し 2月時点の見通し 2月時点からの増減率 前年度
売上高及び営業収入 77,700億円 77,000億円 +0.9% 68,009億円
営業損益(△は損失) 260億円 800億円 △67.5% 2,301億円
税引前損益 260億円 800億円 △67.5% 2,457億円
当社株主に帰属する当期純利益(損失) △1,300億円 △1,100億円 430億円
※ △はマイナスを表す。

なお、最終の連結業績は5月14日の決算発表で示される予定となっている。