米Googleはこのほど、学生や教師向けのオフィスツール「Google Apps for Education(GAE)」について方針を転換し、Gmailで行っていた広告目的のデータ収集を一切行わないと発表した。

GAEはGoogleが学生、教師など教育機関向けに無料で提供するオフィスツール。メール「Gmail」、カレンダー「Google Calendar」、ストレージ「Google Drive」、ドキュメント「Google Docs」「Google Spreadsheet」など、Googleのクラウドアプリケーションを利用できるほか、教育機関はメールアカウントも作成できる。ミシガン大学、テキサス大学などの大学や中等教育機関で導入されており、ユーザー数は3,000万人以上に上るという。

提供当初から広告はデフォルトでオフになっており、2013年には高校までの利用者に対して検索(「Google Search」)での広告を非表示とした。今回、GAEで提供するGmailで行っていた広告スキャンを中止することを発表した。これにより、GoogleはGAEにおいて広告目的による学生のデータ収集を行わないことになる。

あわせて、管理者向けコンソールで広告を設定できる有効・無効トグルも削除した。この結果、GAEにおける広告はオフとなり、管理者は広告サービスオプションをオンにすることは不可能になった。

今後は、政府向けオフィスツール「Google Apps for Government」、企業向けオフィスツール「Google Apps for Business」についても同様の措置を予定しているという。