前回、日本に来てちょっとがっかりしたことを聞いてみましたが、さらに、日本に来る前に聞いていた日本の噂(うわさ)と、実際の日本(日本人)は違うと思ったポイントについて、日本に住む20人の外国人に聞いてみました!

真面目だという噂

■日本人は真面目だと思っていたが、若者(女の子も!)が夜中まで遊んでいるなど、自由すぎて本当にびっくりした。子どものころから、日本人は真面目だと聞いていた(マリ/30代前半/男性)

■みんな真面目でうそを吐かないことです(インドネシア/40代前半/女性)

■みんなルールをしっかり守ってるという噂。でも、実際に誰もいないと思ったらルールを守らなくなります。例えばポイ捨て、歩きたばこ、赤信号なのに道路を渡るなど(タイ/30代後半/女性)

日本経済を発展させてきた、勤勉さとともに真面目さは諸外国にも噂となっていたようです。残念ながら、全国民がそこまで善人だとはいえません。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と、北野武さんがツービート時代にはやらせたギャグも、懐かしいです。あのころはそんな行為を揶揄(やゆ)する風潮もありましたが、今は当たり前のように信号無視する人をよく見かけるのも事実ですね。

親しみやすいという噂

■日本人が親しみやすいことと聞いたが、そうは思いません(チュニジア/40代後半/男性)

■日本人ははっきりと「ノー」と言わない、あまり批判はしないと聞いていましたが、実際ははっきりと言う人も多いと思います(ロシア/20代後半/女性)

ソニーの会長だった盛田昭夫氏と石原慎太郎氏が共同執筆したエッセイ、『NOと言える日本人』が出版されたのが1989年。この頃はノーとはっきり言う人が今ほど多くなかった時代ですが、今やグローバル化も進み、ノーと言える日本人が増えたとも言えますね。

英語が通じるという噂

グローバル化が進んでいる一方、そこまでじゃなかったという逆の噂もありました。

■日本では、どこへ行っても英語は通じるから安心してと来日する前に言われましたが、実際は話せる人が少なかったし、英語で話しかけたら逃げられました(ペルー/40代前半/女性)

■日本人は、自分や母国の人が思っているより英語が話せなかったこと(オランダ/30代前半/男性)

ペルーの方が体験したように、英語で話しかけられると逃げてしまう方もたまにいますね。地名表記の英語化が先日ニュースになりましたが、道路標識など交通機関での表記もまだまだ英語が少なく、外国語圏の方からすると予想以上に不便のようです。

モノにあふれた国という噂

■ものの値段。新品で買うと高いですが、中古で買うと以外と安いです(ギリシャ/30代前半/男性)

ものの値段は為替によっても感覚値が変わりますが、中古品は良品が多く安く感じるとは言われますね。

■日本は最先端技術の国だと言われています。携帯電話さえを持っていない日本人がいることに気づいた時はびっくりしました(ブラジル/30代後半/男性)

携帯電話の世帯普及率は94.5%(平成24年末)なので、持ってない人を探すほうが難しいかもしれません。日本人からしても驚きです! あえて持たない、と決めている人かもしれませんね。

食べ物の噂

■日本食は中華料理に似た感じだと思った。でもほとんど違う(トルコ/20代後半/男性)

■日本人はみんな刺し身が好きと聞いたが、実際はそうでもない(台湾/40代前半/男性)

■日本の食べ物は薄味・淡白で知られてるけど、実は塩辛くて甘い(韓国/30代後半/女性)

たまたまでしょうか。美食の国の方々から、食べ物に関するコメントをいただきました。トルコの方の「中華料理に似た」というのは、もしや白いご飯と餃子!? からつながったのでしょうか? 韓国の方からすると、塩辛くて甘い、というのも興味深いですね。韓国料理は主に唐辛子とニンニク、日本は主に醤油(と塩)というベースの味付けの違いから、塩辛さを感じるのでしょうね。

そのほかにも、以下のような噂もあるようです。

■空手ができる人が多いという噂を聞いていたけど、実際は違いました(シリア/30代前半/男性)

■戦争のせいか、日本人は全体的に悪い人が多いと言う話はあったのですが、実際日本に行ってみるとみなさん礼儀ただしく優しかったです(フィリピン/40代前半/女性)

■日本に来る前、地震が怖いなと思いましたが、実際はそんなに怖くないです(中国/20代後半/女性)

噂というのは、事実かどうかはさておき耳に入ってくるものですが、今回は全体的に期待外れでがっかり、のことが多かったようです。イケメンでジェントルマンが多いといわれる国に行っても、実際はそんなにいなかった……などついつい幻想を抱きがち。期待が膨らむものの方が、伝播しやすいのかもしれませんね。

※本文と写真は関係ありません