パナソニック、2013年度は営業利益3,051億円で最終損益も黒字転換

 

パナソニックは4月28日、2013年度(2014年3月期:2013年4月1日~2014年3月31日)の連結業績を発表した。営業利益は3,051億円を確保し、最終損益(「当社株主に帰属する当期純利益」)も2012年度(2013年3月期)の△7,543億円から1,204億円へと黒字転換した。

連結業績(米国基準に基づく。△は損失)
2013年度(2014年3月期) 2012年度(2013年3月期) 前年比
売上高 7兆7,365億円 7兆3,030億円 106%
営業利益 3,051億円 1,609億円 190%
税引前利益 2,062億円 △3,984億円
当社株主に帰属する当期純利益 1,204億円 △7,543億円

売上高は7兆7,365億円と前年比で6%増加。これは、円安による押し上げ効果のほか、津賀一宏社長が新たな柱として重点分野の1つに位置付けた住宅関連事業が消費増税前の駆け込み需要を刈り取って伸長したことが大きな要因だ。また、津賀社長がもう1つの重点分野に位置付けた車載関連事業も、グローバルレベルで市況が回復したことを受けて伸長し、売上高を押し上げた。一方で、薄型テレビやブルーレイディスク(BD)レコーダー、デジタルカメラなどのデジタルコンシューマー機器を扱うAVCネットワークス事業は、売上高より収益率を重視した事業展開へシフトしていることもあり、2012年度の1兆6,214億円から1兆5,734億円へ3%の減収となった。

売上高の拡大に加え、2013年度から始まった中期経営計画「Cross-Value Innovation 2015(CV2015)」では、重点施策として「赤字事業の止血」「財務体質改善」「脱・自前主義による成長・効率化」「お客様からの逆算による成長戦略」を実施。顧客価値を重視した経営や、固定費削減、材料費合理化などの取り組みにより収益率が改善し、営業利益は3,051億円と2012年度比で90%の増加となった。

【左】主要商品別売上高分析 【右】要因別・営業利益分析

営業外損益では、営業外費用として固定資産の減損損失など事業構造改革費用2,074億円を計上。一方で、グループ子会社の年金制度を確定給付年金から確定拠出年金へ移行したことによる一時益798億円や、ヘルスケア事業の売却益787億円などを営業外収益に計上し、税引前利益は2,062億円、最終損益である当期純利益は1,204億円と、いずれも2012年度の赤字から黒字へと転換した。

営業外損益等

セグメント別の業績
セグメント 2013年度(2014年3月期) 2012年度(2013年3月期) 前年比
アプライアンス 売上高 1兆1,966億円 1兆894億円 110%
営業利益 285億円 364億円 78%
エコソリューションズ 売上高 1兆8,466億円 1兆6,732億円 110%
営業利益 950億円 628億円 151%
AVCネットワークス 売上高 1兆5,734億円 1兆6,214億円 97%
営業利益 215億円 83億円 259%
オートモーティブ&インダストリアルシステムズ 売上高 2兆7,376億円 2兆5,180億円 109%
営業利益 857億円 295億円 291%
その他 売上高 9,580億円 1兆88億円 95%
営業利益 200億円 34億円 588%

セグメント別では、生活家電を主に扱っていたアプライアンス事業が前年比10%増の売上高を計上。消費増税前の駆け込み需要を刈り取ったことで日本国内での売上が増加した一方、海外工場からの持ち帰り収支が円安により悪化し、営業利益は285億円と減益となった。

デジタルコンシューマー機器を扱っていたAVCネットワークス事業では、BtoB事業の売上が伸長した一方で、プラズマディスプレイパネルの事業終息などによりBtoC事業の売上が減少。セグメントの売上高も前年比3%の減少となった。一方で、テレビ・パネル事業で事業構造改革を実施した効果により、営業利益は215億円と前年比で増益となっている。

【左】セグメント別・営業利益分析 【右】セグメント別の事業構造改革費用

なお、パナソニックは2014年4月1日付の役員人事において、従来はAVCネットワークス事業で扱っていたコンシューマー向けAV機器事業を、アプライアンス事業へ移換。白物家電事業とコンシューマー向けAV機器事業を統合している。

【左】コンシューマー向け機器をアプライアンス事業へ移換するセグメントの変更が行われている 【右】変更後の区分によるセグメント別の業績

2014年度は2013年度と同水準の営業利益を見込む

2014年度(2015年3月期:2014年4月1日~2015年3月31日)の連結業績としては、2013年度と同水準の売上高7兆7,500億円、営業利益3,100億円になると、パナソニックでは見込んでいる。営業外損益では事業構造改革費用900億円を計上することで、税引前利益が2013年度比で58%となる1,200億円の計上が見込まれ、当期純利益は1,400億円となる見込みだ。

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