NTTドコモが10日に発表した新料金プランでは、国内の音声通話を定額にする「パケホーダイ」、パケット通信のデータ量を家族で分け合える「パケあえる」に加え、従来のXiプランではなかった長期利用者向けの割引サービス「ずっとドコモ割」が導入されたのがポイントだ。本稿では、ずっとドコモ割の詳しい内容について見ていきたい。

契約年数に応じてパケット定額料金が割引

ドコモの新料金プランの目玉のひとつである「ずっとドコモ割」は、契約年数に応じてパケット定額料金が毎月割引されるという長期利用者向け割引サービスだ。

ここであらためて、ドコモの新料金プランについておさらいしておくと、基本プランとなる「カケホーダイ」(月額2,700円)とインターネット接続サービスの「spモード」(月額300円)、それにパケット定額サービスを加えた合計金額が、毎月の利用料金となる。

パケット定額サービスについては、月間のデータ通信量を1人または家族間でシェアできるパケットパックが新たに導入される。1人向けには月間2GBまで使える「データSパック」、5GBまで使える「データMパック」が用意され、スマートフォンやタブレットなど複数端末で利用可能。また、家族向けには、それぞれ月間10・15・20・30GBまで使える各「シェアパック」が提供され、最大10回線で利用することができる。

新料金プランのうち、カケホーダイとspモードは、基本的にはそれ以外に選択肢はないため、どのパケットパックを選択して、いかに分け合い、なおかつ割引サービスを活用することで、パケット定額料金をお得にできるかがポイントになる。なお、ずっとドコモ割のほかに、25歳以下のユーザーを対象とした「U25応援割」も提供され、対象ユーザーであれば毎月500円の割引を受けられる。

16年以上の長期利用者なら毎月最大2,000円割引

それでは、パケットパックの各プランにおけるずっとドコモ割の割引額を見てみよう。

表1 パケットパック各プランにおける「ずっとドコモ割」の割引額

ずっとドコモ割の毎月の割引額は、各プランごとや契約年数に応じたステージごとに異なっている。なお、シェアパックを複数人の家族で分け合う場合、代表回線の契約年数で判定が行われるため、契約年数が最も長い人を代表回線にするのがお得だ。また、シェアパックの子回線であれば契約年数は問われないため、家族が加入したばかりであっても、契約年数が長い人を代表回線にすれば、割引を受けることができる。

なお、シェアパックを分け合う場合、パケット定額料金は1回線分のみとなるが、シェアオプション料として子回線ごとに月額500円が必要になる。

契約年数が6年以上であれば、家族でシェアパックを利用する場合に割引を受けることができ、さらに契約年数11年以上の「プレミア」、16年以上の「グランプレミア」であれば、1人で「データMパック」などを利用する場合も割引を受けることが可能だ。

たとえば、契約年数9年以上の「3rdステージ」の人が、家族4人でシェアパック20を分け合う場合、月間データ量は1人あたり平均5GBを利用できる。パケット料金は月額16,000円に、子回線3人分のシェアオプション料1,500円を加え、ずっとドコモ割で800円割引となるため、合計16,700円。1人あたり月額4,175円となる。

これは、1人で月間5GBのデータMプラン(月額5,000円)を契約するよりも約800円、お得になる計算だ。また、現行プランの「Xiパケ・ホーダイライト」(月間3GB、月額4,700円)と比較しても、月間データ量が増え、パケット料金は安くなっている。このように、シェアパックを家族で分け合い、長期利用者向けのずっとドコモ割を利用することで、家族みんなでパケット料金をお得にすることができる。

また、契約年数11年以上の人であれば、1人でパケット料金をお得にすることも可能だ。たとえば、契約年数11年以上の「プレミア」の人がデータMプランを契約した場合、パケット料金は月額5,000円から600円割引されて、月額4,400円。先述の現行プランのXiパケ・ホーダイライト(月間3GB、月額4,700円)と比較すると、月間データ量は5GBに増えているが、パケット料金は月額300円安くなっている。ドコモの契約年数が長い人ほど、1人でも家族でもメリットを受けられる割引サービスとなっている。

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本稿でも紹介した通り、ドコモの新料金プランでは、長期利用者向けのずっとドコモ割を利用でき、家族でも1人でもパケット料金をお得にすることが可能だ。割引額や対象となるプランは、契約年数によって異なるが、代表回線の契約年数で判定が行われるため、最も長くドコモを利用している回線でパケットパックを契約するのがおすすめだ。

なお、NTTドコモのホームページでは「カケホーダイ&パケあえるかんたんシミュレーション」を提供しているので、家族で利用するシェアパックを吟味する際などに参考にするとよいだろう。