富士通とパナソニックは4月23日、共同出資で設立に向けた協議を進めてきたシステムLSIの設計・開発を行うファブレス形態の新会社に、日本政策投資銀行(DBJ)が出資ならびに融資することなどについて基本合意したと発表した。

同新会社は、富士通の100%子会社である富士通セミコンダクターのシステムLSI事業および関連知的財産、およびパナソニックのシステムLSI事業および関連知的財産を統合するもので、今回、DBJは新会社設立に係る諸契約締結を前提として、最大200億円を出資するほか、最大100億円の融資枠を設定することで合意したとする。

DBJの出資により、事業統合時の新会社の議決権比率は富士通40%、パナソニック20%、DBJ40%となる見込みで、独立した企業として事業運営されることになる。また新会社のCEOには京セラの代表取締役社長などを務めた経験などを持つ西口泰夫氏を迎えることで3社は合意したという。

なお3社は今後、詳細条件について合意した上で、2014年度第1四半期末をめどに最終契約を締結する予定としており、その後、各国における競争法などの必要な手続きを経て、2014年度第3四半期での統合完了と事業開始を予定しているとのことで、数年後の新規株式公開(IPO)を目指すとしている。