資生堂は、毛髪再生医療の事業化に向け、5月1日に研究開発の中核となる、細胞の培養・加工を行う「資生堂細胞加工培養センター(呼称:スペック)」を神戸医療産業都市に開設すると発表した。

神戸医療産業都市は、国際競争力を強化するために国が産業育成地域に指定した関西イノベーション国際戦略総合特区の拠点の1つ。神戸・ポートアイランドで、270社を超える企業・団体の相互連携により、医薬品、再生医療、医療機器などの臨床応用・産業化が図られている。

同社は、毛髪再生医療の実現に向け、カナダのバイオベンチャー企業であるRepliCel Life Sciencesが開発する「毛髪再生医療技術(RCH-01)」について、日本を含むアジアを対象とした技術提携契約を2013年7月に締結した。

同技術は、医師が患者の頭皮から採取した特定の細胞を培養した後、脱毛部位に移植(注入)し、退縮した毛包を再活性化させ脱毛部位の健康な毛髪の成長を促す「自家細胞移植技術」。

資生堂細胞加工培養センターでの作業の様子

資生堂細胞加工培養センターは、神戸医療産業都市の中で再生医療やバイオベンチャー関連企業の研究、研究成果の産業化を支援するために整備された中核施設「神戸バイオメディカル創造センター」に開設される。

神戸バイオメディカル創造センター外観