東京大学先端科学技術研究センター(以下、東大先端研)や日本マイクロソフト、エデュアスは4月17日、学習に困難のある児童生徒の学校での生活をICTでサポートする「DO-IT School」プロジェクトの実証研究事例をまとめた「DO-IT School」研究報告書を、同日からWEB上で公開した。

「DO-IT School」研究報告書は、全国の研究協力者によって行われた取り組みをまとめたもので、障がいや病気により学習に困難のある児童生徒の保護者や教育・指導関係者を対象に、タブレット端末や体のわずかな動きを認識するセンサー「Kinect for Windows」など、ICT機器の活用事例や成果を紹介することで、日常の学習支援に役立てることを目的としている。

「DO-IT School」では、特別支援教育におけるICT機器の利活用の可能性追求を目的に、2013年4月から5月に協力教員・指導者を募集し、同年6月から2014年3月にかけて実証研究を実施。

読み書きに困難のある児童生徒をWindows 8タブレットなどの利活用によってサポートする「ディスレクシア プログラム」と、肢体不自由などの理由により、通常の方法では能動的活動や意思表出に困難のある児童生徒の、顔や手などのわずかな動きを感知してコンピューターに信号を送ることができるセンサー「Kinect for Windows」を活用してサポートする「OAK プログラム」の2つのプログラムによる研究を行った。

それぞれ具体的にどのような障がいに対してどのようなICT機器やソフトを活用し、その結果どのような効果や課題が得られたのかなどの実践事例を17件掲載している。