東京都・六本木の街を舞台とした"一夜限り"のアートイベント「六本木アートナイト 2014」が19日、開幕した。

「六本木アートナイト」コアタイムの開始を宣言するキックオフセレモニーは、六本木ヒルズアリーナに設置された西尾美也氏の作品≪人間の家[スカート]≫の中で開催された

「六本木アートナイト」は、2009年から行われているアートイベント。六本木ヒルズや東京ミッドタウン、国立新美術館、六本木交差点近辺など、六本木地区の街中が舞台となる。日没から日の出(4月19日 18:17~4月20日 5:03)までを、メインとなる作品展示やイベントが実施される「コアタイム」と設定し、夜通しさまざまなアートに触れることのできる「一夜限りのアートの饗宴」が展開された。

南條史生森美術館長

東京都 小林清生活文化局長

港区 小柳津明副区長

建築家・安藤忠雄氏

そんな「コアタイム」の開始にあわせ行われたキックオフセレモニーでは、六本木アートナイト実行委員会を代表し、実行委員長である南條史生森美術館長が登壇。南條館長いわく、昨年まで3月に実施されていた同イベントが4月開催となったのは、より寒さが和らいだ時期に実施するという狙いのためだという。続いて、主催である東京都を代表して小林清生活文化局長、共催の港区からは小柳津明副区長があいさつを行った。

そして、六本木アートナイト実行委員会 特別顧問を務める建築家・安藤忠雄氏も壇上にあがり、「想像力の筋力は自分で鍛えなくてはなりません」とした上で、「(アートナイトの会場で)新しい芸術を見つけ、自分から積極的に参加し、想像力を磨いていただきたいです。これは必ず(参加者自身の)生きる力になると思います」と締めくくった。

テーマは「動け、カラダ!」

昨年より同イベントにアーティスティックディレクターとして参加している日比野克彦氏は、2014年も引き続き同ポジションとしてこのイベントを率いた。同氏が設定したイベントのテーマ「動け、カラダ!」はアートの身体性にフォーカスしたもので、今回はダンスパフォーマンスなど、カラダを動かす内容が多く、また心を動かす作品も集ったと語った。

アーティスティックディレクター・日比野克彦氏のかけ声で、同イベントのコアタイム開幕が宣言された

参加アーティストを一組ずつ紹介したのち、「動け、カラダ!」を合言葉にイベントの開会が宣言された。その直後、「六本木パレード≪ふわりたい ながれたい つなぎたい≫」のオープニングアクトが始まり、日本女子体育大学の学生達が、ダイナミックなダンス「Bongo Bongo」(ウィリアム・フォーサイス作品より)を披露し、観客たちの視線をくぎ付けにしていた。

なお、同イベントはコアタイム後も続いており、セレモニーを彩った≪人間の家[スカート]≫の展示は20日 18:00まで続行されるなど、夜が明けても展示されている作品もあるほか、一部のイベントは20日の日中に開催される。各催しの詳細は同イベントの公式サイトを参照してほしい。

六本木パレード≪ふわりたい ながれたい つなぎたい≫オープニングアクトの様子