京都マイクロコンピュータは4月17日、JTAGエミュレータ「PARTNER-Jet2」を発表した。7月より発売する。

同製品は、1万台以上の出荷実績のある「PARTNER-Jet」の後継機で、従来機の機能や使い方を維持しつつ、進化する組み込みシステムの開発現場で使い続けることができるように設計されている。エミュレータ本体のハードウェアでは、ホストパソコンとUSB3.0での接続、USBバスパワーでの動作、より高速なトレースクロックへの対応、プローブホットプラグへの対応、大容量トレースメモリの搭載などを実現している。また、「PARTNER-Jet」で評価されている高速動作するデバッガは、その実装を全面的に見直し、さらに高速で軽快に動作するという。

デバッガソフトウェアについても、内部実装の見直しを行った。今後、利用されるとみられるARM v8などの64bitアーキテクチャのプロセッサや仮想化支援機能に対応できるように設計されている。マルチコア対応についても、「PARTNER-Jet」の最大8CPUまでの対応から16CPU以上のマルチコア構成に対応できる。

さらに、「PARTNER-Jet2」では、ARMプロセッサやルネサス エレクトロニクスのSuperHマイコンに加え、新たにIntelのプロセッサへの対応が追加されている。最新のインテル Atomプロセッサ Z3000ファミリから対応し、インテル Quark SoC X1000への対応も予定している。ARMプロセッサについては、ARM7などARM v4からCortex-A15などのARM v7に対応し、さらにARM v8への対応も予定している。

この他、各種OSへのデバッグ対応やスナップショット機能などは、「PARTNER-Jet2」でも利用できる。加えて、デバッガソフトウェアの更新のみで、本体ファームウェアを含むアップデートが可能で、その時に必要とされる機能に柔軟に対応することができる。

なお、価格はデバッガソフトウェア「PARTNER」が10万円(税別)、「PARTNER-Jet2 Model10(USBバスパワー対応)」が10万円(税別)、「PARTNER-Jet2 Model20(4GBトレースメモリ搭載)」が20万円(税別)。また、「PARTNER-Jet2」は「Model10」から「Model20」にアップグレードできる。

「PARTNER-Jet2 Model10」

「PARTNER-Jet2 Model20」