IDC Japanは2014年4月14日、国内PaaS(Platform as a Service)市場における2013年上半期の分析結果を発表した。2013年上半期の国内PaaS市場規模は、前年同期比56.7%増の128億1800万円となった。

IDCではPaaS市場を、「DBaaS(Database as a Service)」「APaaS(Application Platform as a Service)」「BPMaaS(Business Process Management as a Service)」「IPaaS(Integration Platform as a Service)」の4つのセグメントに分類。市場規模の大きいDBaaS市場とAPaaS市場についてベンダーの競合状況の調査を行った。

セグメント別では、DBaaS市場が55億4800万円、APaaS市場が61億7000万円となり、この2つのセグメントがPaaS市場全体の90%以上を占めた。

2013年上半期におけるPaaS市場のベンダーシェアは、セールスフォース・ドットコムが1位、アマゾンが2位であった。

セールスフォース・ドットコムは、SaaS(Software as a Service)事業で、アマゾンはIaaS(Infrastructure as a Service)事業で作り上げたユーザー基盤を活用し、市場での優位なポジションを形成している。3位のマイクロソフトや4位のグーグルも、サービスラインアップの拡充で高い成長率を示している。

IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ マーケットアナリストの草地 慎太郎氏は「PaaSベンダーはPaaSを利用することによるビジネス価値を再定義し、市場に訴求すべきである。そのためにはエンタープライズへの販売に長けたSIer(System Integrator)はもちろん、コンサルティングファームや広告代理店などビジネス戦略の観点からクラウドの利用を推進できるパートナーとの連携が求められる」と分析している。

国内PaaS市場セグメント別売上額実績、2012年上半期~2013年上半期