名刺交換をした後に相手の肩書きを見て、「これって偉いの? それとも偉くないの?」と戸惑ってしまうことはないでしょうか。肩書きの中には見る者に優しくない、複雑な名前がついていることがあります。その中の代表格とも言える、「課長代理」と「課長代行」。一体どちらがどう違うのか、調べてみました。
■課長代理
課長代理はその名の通り、課長の代理をする役職を指す言葉です。課長代理の他にも、課長補佐や課長待遇、副課長という名前がつけられていることもあります。いわゆる管理職という地位にはありますが、管理監督者というポジションではないため、課長と違って平社員と同じように残業代も支払われることが多い役職です。
■課長代行
課長代行は課長代理と同じ役職に使われることもあれば、課長と同じ権限を与えられた人として「課長代行」という役職が与えられることもあるそうです。ちなみに課長と同じ権限を与えられた「課長代行」の場合には、上司が課長ではなくなります。その場合においては、課長代理よりも役職は上ということになるのかもしれません。ただし、その会社次第です。
■課長代理は課長の代理じゃないことも
課長代理という言葉を聞くと、課長が席を外していたり、休んだりしたときのピンチヒッターなのかな? と思われがちですが、もちろんそんな仕事を任されている課長代理もいれば、そうでない課長代理もいます。会社には職能資格制度(職務等級制度、若しくは役割等級制度)というものがあり、自分の能力に合わせた等級が与えられるようになっています。この等級で、どんな地位につけるかが決まるため、等級があがると自然とポジションもあがるようになっています。
しかし等級があがったときに、次につけるはずのポジションに空きがあるとは限りません。例えば課長クラスの等級があるのに、課長席があいていないというケースがあるのです。その場合に、課長○○という役割を与えられることがあります。この場合、課長のピンチヒッターとして権限を与えられるケースと、見習いとして肩書きだけを与えられるケースがあります。
また逆に、昇進したけれど等級が役職にあわない場合「代行」という肩書きで課長となる場合もあるのです。どう違うのかは会社によって異なりますが、とにもかくにも、人を肩書きで判断しないのが得策……ではあるかもしれません。
