レーザーテックは4月10日、半導体フォトマスク用マスクブランクス欠陥検査装置「MAGICS」シリーズの新製品として、設計ルール14nm~7nmに対応した「M8350/M8351」を発表した。

「MAGICS」シリーズは、業界標準機としてマスクブランクスメーカーでの全数検査、およびマスクショップでの受け入れ検査やプロセス管理で活用されている。一方、EUVリソグラフィの実用化が遅れており、光リソグラフィの延命によるフォトマスクの微細化が進み、マスクブランクスにおいても、さらなる高感度検査による品質の管理、向上が急務となっている。

こうしたニーズに対応するため、「M8350/51」は、フォトマスク用高品質マスクブランクスのQzサブストレートの欠陥検査をはじめ、各種成膜工程やレジスト膜の欠陥検査に対して高い検出感度を実現している。「MAGICS」の基幹技術であるコンフォーカル光学系を採用した31本のマルチビームスキャン方式をベースに、新規開発の355nmレーザ光源、微小欠陥に特化した欠陥検出回路を搭載。これにより、Qzサブストレートだけでなく、最先端のMoSiバイナリマスクや位相シフトマスク各層の欠陥検出感度を向上させ、より高品質なブランクスの選別が可能となった。さらに、カセットは、ブランクスメーカー向け多段カセットから、マスクショップ向けRSP、MRP、およびEUVL向けDual Podまで対応可能となっている。また、「M8351」は、ライン&スペースのモニタパターン検査に対応した製品で、マスクショップでの各種プロセス管理に有効という。

なお、同装置は4月より受注を開始し、年内に複数台の納入を予定している。

マスクブランクス欠陥検査装置「MAGICS」シリーズ