日本各地での桜の開花とともに、気温も上昇してきてすっかり春らしい陽気になってきた。そろそろ紫外線のケアをしだす人も多いかもしれないが、意外と盲点なのが「頭皮の日焼け」。ふだん見えない部分のため気づかない人も多いが、頭皮も顔の延長の皮膚なので普通に日焼けする。しかも、顔の3倍も紫外線を浴びているという。今回は頭皮の日焼け対策として押さえておきたい5つの対策をお伝えする。

顔や腕など、目に見える部分の日焼け対策はしていても「頭皮」までケアしてる?

徐々に紫外線量が高くなる今から意識してケアを

「この時期はまだ、紫外線量は少ないのでは? 」と思っている人も多いかもしれないが、3月から徐々に紫外線量は多くなっている。紫外線のピークは5月以降だが、今の時期は肌が紫外線に対して抵抗力がない時期に作られた肌なので、紫外線を浴びるとダメージを受けやすいとも言われている。頭皮は顔や他の部分に比べて高い位置にあるため、最も紫外線が当たりやすい部分。今から頭皮の紫外線対策をきちんと行うことが大事なのだ。

放置すれば頭皮トラブルから抜け毛に繋がることも

紫外線を浴びると顔が赤くなったり、炎症が起きたりする。日焼けは「軽いやけど」であり、表面の皮膚細胞は紫外線でダメージを受ける。放置すればそれがシミ・ソバカスになったり、シワになったりすることもある。

そして、頭皮でも同じことが起きる。顔の場合はスキンケアをしたり、日焼け止めやメークで紫外線を防御したりするが、頭皮の場合はUVケアもアフターケアもしないことが多い。そのため頭皮が傷み、将来的に毛髪に影響する可能性もあるのだ。

頭皮の紫外線防御5つのポイント

頭皮の紫外線ケアといっても、顔のように日焼け止めクリームを塗るわけにもいかない。最近、数多く出ている頭皮用のUVケアアイテムを活用するのも一つの手段だが、それとは別に簡単かつすぐにできる方法をお伝えしよう。

対策1 同じ分け目にしない

いつも同じ位置から分け目を作っていると、その場所の頭皮が常に紫外線にさらされることになる。できるだけ同じ分け目にしないで、毎日少しずつ分け目を変えるなどの工夫をすることが大事だ。全体的に薄毛の人や男性で髪が短く紫外線を通しやすい人は、直射日光に当たらないように日陰に入るなどの意識を持つように。 帽子をかぶると日焼けは防御できるが、ムレや締めつけなどが頭皮に悪影響を及ぼすこともある。キツめの帽子を長時間かぶるのはお勧めではなく、むしろ日傘の方が紫外線防御には理想的だ。

対策2 曇りの日だから大丈夫と思わないこと

紫外線というと、晴れていないと影響がないように思いがちだが、薄曇りや曇りでも肌は紫外線の影響を受けている。「少し曇っているから大丈夫」と外に出ていると、顔はもちろん頭皮の日焼けも進行してしまう。

対策3 UVカット効果のあるヘアスプレーで頭皮を守る

ゴルフでグリーンに出なくてはいけないときや仕事で終日外回りをしなくてはいけないとき、アウトドアを楽しむときなどは、工夫をしても紫外線に頭皮がさらされてしまう。そんなときはUVカット効果があるアイテムで地肌をケアしよう。

対策4 女性の場合、妊娠中・生理前は紫外線に要注意

女性の場合、ホルモンバランスが紫外線にも大きく影響する。生理前や妊娠中に多くなる黄体ホルモン(プロゲステロン)が紫外線に反応しやすくなり、シミやソバカス、肝班などが出やすくなる。黄体ホルモンが多い時期は、紫外線ケアを万全にしよう。

対策5 抗酸化ビタミン+タンパク質をバランスよく

内側からのケアも大事になってくる。紫外線というと、ビタミンCを摂(と)ればいいと思う人も多いだろう。もちろんビタミンCも大事だが、それだけでなく「抗酸化ビタミン」と呼ばれるビタミンA、Eもいっしょに摂取しよう。また、タンパク質は傷んだ肌の再生に重要なので、肉や魚、大豆など良質のタンパク質もいっしょに摂(と)るように心がけよう。