ゼネラルヘルスケアは4月2日、研究者による論文改竄の問題の改善を目指し、画像改竄をチェックする受託サービス「捏防ver.1」の提供を開始すると発表した。

近年、ネットワーク技術の発達により、手軽にさまざまな論文情報などが手に入れることができるようになったことなどを背景に、論文における画像の改竄やテキストの無断コピーなどが問題視されるようになっており、そうした論文の捏造の原因として、研究者のモラル、査読審査の質、研究環境などのさまざまな問題点が指摘されてはいるものの、具体的な対応策が取られているとは言えなかった。

特に、すでにテキストのコピー&ペーストに対しては、チェックソフトが提供されているものの、画像の改竄に対する対策は有効なソフトウェアが知られていなかった。

同サービスは、総合科学学術論文誌「Science Postprint」を運営する同社がこれまでのノウハウなどを活用し、画像改竄に対応しうる、画像加工チェック、画像コピペチェックを対象とした受託調査サービスとして提供するもの。画像加工チェックでは、論文に掲載された図の中に、画像処理ソフトにより書き加えられた痕跡や不自然な切り貼りなどの調査が行われるほか、画像コピペチェックでは、指定されたファイル内にある画像に関し、同じ写真が複数回使われていることがないかを調査するという。

なお、同社では、共同研究を開始する前の事前調査や、大学の研究室などで研究を行う学生などが作成する論文の調査などで活用できるのではないかと説明している。 価格は基本的に「基本料金+画像加工チェック料+画像コピペチェック料」の合計より算出される。具体的には基本料金が10カットまでであれば4000円(カット数により価格は変化)、画像チェック料も10カットまでであれば4000円(カット数により価格は変化)、画像コピペチェック料(調査したい論文の図の数+参照する論文の図の数)は10カットまでであれば2800円(カット数により価格は変化)となっている。