3月22日に東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2014」のGREENステージにて、『THE NEXT GENERATION ‐パトレイバー‐』スペシャルステージが開催され、押井守総監督、真野恵里菜、千葉繁の3名が出席した。

左から押井守総監督、真野恵里菜、千葉繁

『機動警察パトレイバー』は1988年以降、TVアニメ、OVA、コミック、小説、劇場版などメディアミックス展開の先駆けとなった作品。その実写作品となる『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』は、初期OVAや劇場版1・2を手がけた押井監督が新たな世代の"特車二課"の物語を全7章と長編劇場版を完全新作で制作し、4月5日より第一章が2週間限定でイベント上映される。

ステージの冒頭には、『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』に至るまでの特車二課の歴史を描いた『エピソード0 栄光の特殊二課』が特別上映。『機動警察パトレイバー』のキャラクターたちと"その後"を実写で描く内容に、会場の観客は食い入るように見入っていった。上映終了後、拍手が鳴り止まぬ中に押井総監督、主人公・泉野明役を演じる真野、そしてアニメシリーズと実写シリーズをリンクするキャラクター・シバシゲオを演じる千葉の3名が登場した。

初の実写化について、まずは千葉が「実写はまだか!! …実写はまだかと思っていたので、鳥肌が立ちました」と改めて喜びをあらわに。続く押井総監督は「今までの作品も、実写ならこう撮るだろうとずっと考えながら作っていたんです。劇場版の2なんかは完全に実写のつもりで作ってるんですよ。だからあまり違和感はなくて、とにかく実物のパトレイバーを作ってみたかったんです」と兼ねてから実写化の構想があったことを明かし、「6人の隊員が揃った時は感慨深かったですね。隊員の6人にはあまり過去の作品を背負わせるつもりはなくて、アニメと本人をそのまま千葉さんがをつなぐ感じです」と、新たな特車二課について語った。

主演の真野は、自身が演じる泉野明(いずみの・あきら。同シリーズの泉 野明/いずみ・のあ とは別人)について、「私が出会ってきたキャラクターの中では一番等身大の女の子。個性が強い隊員の中では普通の女の子なんです。演じているうちにどんどん好きになりました」と思い入れを明かした。また、『パトレイバー』といえば川井憲次氏の音楽でおなじみだが、今回のステージでは川井氏の音楽を使用したオープニング映像も初公開。オープニングを見た千葉からは「いいですね……これを見るといよいよだな、いよいよ皆さんに見てもらえるんだなという気持ちが高まってきます。川井さんの音楽が大好きなので、元気が出ますね!」と満足気な表情を浮かべた。

締めのあいさつで押井総監督は「大変な手間暇とお金をかけているので、映画館のスクリーンで見てもらったほうが楽しいと思います」と劇場作品としての魅力を強調。千葉は『パトレイバー』シリーズでおなじみのオープニングナレーションを読み上げ、名調子を響かせた。最後には真野が「やっと完成して、不安以上に楽しみが大きいです。私たちは三代目の隊員としてパトレイバー本来の良さを残しながら、新しい世界観をみんなで生み出すことができたと思っています! 特車二課の隊員としてがんばるので応援よろしくお願いします!」とアピールしていた。