トレンドマイクロは13日、モバイル向け不正サイトが2年間で14倍に急増し、73000件に達したと同社公式ブログで報告した。また、多くのモバイル利用者が一連の不正サイトにアクセスしていることを示す結果も公表された。

同社の「Webレピュテーション」機能を利用して、モバイル向けのウェブサイトに利用されることが多いURLを抽出し、不正サイトをカウントしたところ、今年1月末の時点で73000件確認できたとしている。2012年1月の5300件、2013年1月の20000件と比べ、2年間で約14倍、1年間で3.65倍の増加した。

モバイル向け不正サイトの累計数

一方、パソコン向けを含めた不正サイト全体では、過去2年間で約4倍の増加にとどまっていることから、不正サイト全体と比較しても、モバイル向け不正サイトの増加率が際立っているという。

モバイル向け不正サイトは、主にユーザーを騙すオンライン詐欺が中心になっており、具体的には以下の6つに細分化できるとしている。

  • フィッシング詐欺

  • ワンクリック詐欺(架空請求)

  • 出会い系詐欺(サクラサイトなど)

  • 偽サイト(偽ブランド販売、ショッピング詐欺)

  • スケアウェア詐欺(脅迫、偽セキュリティ)

  • 金銭、儲け話関連(ギャンブル、未公開株、ドロップシッピング、キャッシング)

Twitterを偽るフィッシング詐欺サイト

ワンクリック詐欺サイト

App Storeを偽る出会い系詐欺サイト

Google Playを偽る不正サイト

キャッシング詐欺サイト

これらの不正サイトにアクセスすると、ユーザーはフィッシング詐欺サイトでID/パスワードが詐取され、その後の不正ログインや、架空請求による金銭詐取、不正アプリ配布サイトからのアプリインストールによって連絡先情報が窃取などの被害にあう恐れがあるとしている。

なお、同社の日本国内のモバイル向けセキュリティソフト利用者の不正サイトへのアクセスにも言及しており、2013年12月から2014年2月の3カ月で、約2500万回のアクセス防止を確認。同期間において、月平均10万台以上の端末から不正サイトへのアクセスがあったことも判明したと報告している。

(記事提供: AndroWire編集部)