鎌倉高校前駅に中国人が押し寄せる!?

円安が続く中、中国人の日本旅行熱はますます高まりを見せている。なかでも現在、中国の消費層の中心を担う「80後」(1980年代生まれ)の人々が注目しているのが、「鎌倉から江ノ電で江ノ島へ行く」ルートだ。

「聖地巡礼者」が多数ツイート

鎌倉と言えば鶴岡八幡宮の桜や大仏などの観光名所が思い浮かぶが、中国の80後の旅行者がこのルートが注目している大きな理由は、実は人気アニメ「スラムダンク」。80後といえば、1990年代に少年期・思春期を過ごし、リアルタイムに同作品をテレビやDVDで見たりマンガを読んだりして、同作品の影響を多大に受けた世代。中国版ツイッターの「ウェイボー」では、同作品の舞台になったといわれる「鎌倉高校前駅」を訪ねる「聖地巡礼者」が多数ツイートしている。

流川楓の通り道

スラムダンクファンの80後中国人ネットユーザーたちは、江ノ電に乗り、「聖地」である鎌倉高校前駅を訪れるのを、日本旅行の大きな目的のひとつとしている。

「我々の世代に大きな影響を及ぼしたアニメに敬意を表して」と、鎌倉高校前駅で撮った写真をアップする人、更に「江ノ電で、本当に桜木が晴子に初めて会った鎌倉高校駅前を通った! 海沿いの道も本当に流川楓が学校に行く時に自転車で走っていた道だ!」と思い出にひたる人、「鎌倉高校のバスケットボール部員を見た!」と興奮する人など、鎌倉高校前駅に降り立った人々は、ウェイボー上で思い思いの「感動」をつぶやいている。

実際に鎌倉高校前駅で下車して写真を撮ったネットユーザーは、「鎌倉高校駅前なんて、誰もいないかと思ったら、一眼レフやコンパクトカメラを持った人たちがたむろしていた。しかも皆、中国語を話すスラムダンクファン……」と、中国人ファンたちの熱狂ぶりに驚いている。