国立国会図書館は11日、東日本大震災の記録を収集する各機関・プロジェクトと協力の上、個人からの写真・動画の投稿やWebサイトの発見などについて、各協力機関・プロジェクトと共同で呼びかけを行っている。

国立国会図書館は、震災に関するあらゆる記録・教訓を次の世代へ伝えることを目的とし、2013年3月11日より、東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」を公開している。各機関・プロジェクトと協力して呼びかけを行った背景には、震災から3年が経過したことで、個人が撮影した東日本大震災に関する写真や動画、作成したWebサイトなどが散逸・消失してしまう恐れが高まっていることにある。

また、個人が行うことのできる情報提供の方法は大きく分けてふたつあり、ひとつは写真や動画などを保持している個人が、各Webサービスなどに投稿を行うことだ。今回国立国会図書館に協力しているWebサービスは全部で9つで、中でも「ひなぎく」との検索連携を実施するのは、NHKの「東日本大震災アーカイブス」、河北新報の「河北新報震災アーカイブ」、東日本大震災アーカイブ福島協議会の「東日本大震災アーカイブFukushima」、Yahoo! JAPANの「Yahoo! JAPAN 東日本大震災写真保存プロジェクト」、Googleの「未来ヘのキオク」。せんだいメディアテークの「3がつ11にちをわすれないためにセンター」、ラフコの「東北思い出写真館」、niconicoの「東日本大震災 3.11特集」、いわき明星大学震災アーカイブ室の「はまどおりのきおく―未来へ伝える震災アーカイブ―」も国会図書館に協力し、震災に関する記録を募集する。投稿可能な記録メディアの種類やテーマなどの詳細は、各Webサービスにて確認してほしい。

そのほか、もうひとつの情報提供の方法として、ソーシャルブックマークサービスなどを利用してWebサイトにタグ付けすることで、保存してほしい民間Webサイトの推薦を行うことができる。今回この呼びかけに際して、Webサイトのタグ付けに対応したのは、はてなの「はてなブックマーク」。推薦されたWebサイトから長期で保存すべきものは順次、国立国会図書館とハーバード大学ライシャワー日本研究所が協力して収集。国立国会図書館が収集したサイトについては、国立国会図書館インターネット資料収集保存事業「WARP」で保存・提供される。