海外進出の目的、「販路拡大」「コストダウン」「新規事業」

Resorzが運営する、海外進出支援に特化したプラットフォーム「Digima~出島~」はこのほど、海外進出を検討したことがある経営者および担当者100名に「海外進出に関するアンケート」を実施、海外進出を検討した「理由」や進出国を検討した際の「選定ポイント」に関する回答結果を分析し、結果を公表した。

同調査は1月21日~2月12日、自社の海外進出を検討したことのある経営者もしくは担当者を対象に、インターネットによる自主調査にて実施。サンプル数は100だった。

販路拡大、コストダウンに次ぐ、海外進出「第3の目的」は?

通常、海外進出の目的として、主なものは、(1)「コストダウンを狙った製造拠点」、(2)「販路拡大先の市場」の2つが挙げられる。今回の調査でも、そうした目的が回答を二分するかと予測していたが、結果はやや異なるものとなった。

「海外進出を検討した主な理由」については、海外進出を検討した企業のうち50%の企業が「販路を拡大するため」と回答。「自社商品(サービス)の需要が高いため」(12%)と合わせ6割を占める企業が、「販路拡大先の市場」として海外進出を検討したこととなる。

一方で、これまで海外進出の理由として上げられることが多かった「コスト削減」という観点では「人件費」および「生産コスト削減のため」という2つを足しても14%に留まった。これは予測よりもかなり少ない数字で、日本企業の海外進出の流れが大きく変化していることを感じさせる結果と言える。

結果として、3割近い企業が、上記以外の目的で海外進出を検討しているということになる。注目されるのが、20%にも及ぶ「その他」という回答で、その多くが国内での事業とは別の「新規事業」を始めるため、といったものだった。販路拡大先としてでもなく、コストダウンセンターとしてでもなく、新しいビジネスの場として、「海外」を捉えているという実態が明らかとなった。

進出国の選択基準、「現地パートナー」の存在が4割以上に

次に、そうした海外進出の目的を達成するための「進出国選び」についても調査したところ、「自社商品(サービス)の市場の大きさ」を進出国の選定基準とした企業は44%におよび、進出理由として「販路の拡大」のニーズが高かったことを裏付ける結果となった。

さらに注目すべき結果として、「その国の今後の成長性」と回答した企業がもっとも多く68%という結果となった。現状における「市場の大きさ」に対し、1.5倍近い回答数が上がったことは、自社既存製品の販路拡大先としての成長性を期待していることともに、「まったくの新規事業を行う」という観点からの期待が大きいことの表れと言える。

進出国の選択基準は、「成長性」「市場の大きさ」「パートナー」

一方、コストに関しての選択項目については、「人件費の安さ」が健闘しているものの、軒並み低い結果となっている。特に、「法人税や税金の安さ」といった、これまで海外進出のメリットとして声高に叫ばれていたことが選択基準になっていないのは非常に意外な結果となった。

これは、現地拠点を出さず、現地販売代理店やECサイトを通じて、海外進出を行う企業も多くあるためだとも考えられるが、やはり「コストダウンセンター」としての海外の役割が減じている様子がうかがえる。

また、もう1つ「現地パートナーや知人がいた」(42%)という選択基準にも40%を超える回答が集まった。海外進出においては、現地の法令や規制など、越えなければいけないハードルが数多くあり、それをクリアするためには、当然ながら現地パートナーの力が必要となる。

そのため、選択基準として優良な現地パートナーの有無が重要になっていると考えられる。同社では、しかしそれを裏返せば国としての成長性は抜群だが、良い現地パートナーが見つからない……、といったことで、その国への進出に二の足を踏んでしまうという事態が生じていると言える、と分析している。